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2010年5月31日月曜日

今更ながらヘッドホン祭レポートの残り


フジヤエービックのヘッドホン祭2010春、まだみじんこが興味のあった製品があったのですが、すっかりレポートが遅くなってしまいました。
こちらオルトフォンのブース。カナル型イヤホンやヘッドホンアンプの展示をされています。イヤホンe-Q7はアーマチュアドライバー方式で、アルミ削り出し筺体で、シンプルながら高級感もあり、装着感も上々。29,400円とマニア心を満足させるちょうどよい価格。
またオルトフォンでは、ウルトラゾーンとのコラボレーションモデルO oneに続き、O2という新製品も展示されてました。左端に箱が写っています。
私が興味を惹いたのは、ソース機器として置かれていたニューフォース(NuForce)のCDP-8。右上の黒い筺体のCDプレーヤーです(銀色モデルもあります)。CDP-8はCD再生専用機ですが、このSFっぽいエッジの立ったデザインとコンパクトさ、タッチパネル式操作ボタンが所有欲をそそります。PCオーディオに傾倒しつつある今のご時世、CDプレーヤーをシステムから全廃するには忍びないけど、できるだけ小さなCDプレーヤーで済ませたいというオーディオマニアや、ただ単にデザインで買ってしまいそうというデジもの好きな方にも、CDP-8は似合いそう。値段も15万弱と手ごろな価格で、音は聴いてないけど雑誌での評価も良さそうなので、この機種はけっこうヒットするかもしれない。で、発売時点ですでに予約完売となったオーディオ店も多かったようだ。音を聴く前に、デザインの奇抜さに惹かれて購入を決め込んだ人が多かったんじゃないかな。


ラトックシステムのRALシリーズのUSB入力対応アンプや、ニューフォースのUSB-DAC「icon uDAC」。
ラトックは言わずと知れたパソコンのインターフェースボードなどのPC関連製品メーカーですが、近年はPCオーディオ関連に力を入れています。ラトックの社長自らがUSB-DACの開発を行っていて、その開発経緯やUSB伝送技術をPCオーディオブログに詳しく掲載されています。

Icon uDACは、USBで入力し、出力はアナログRCA/デジタルRCA(75Ω)/3.5ミニヘッドホン出力が各1系統づつと、この小型の筺体にめい一杯機能が盛り込まれてます。今年1月に発売されてからすでに半年近く経ちましたが、なかなか好評な売れ行きのようです。


MixWaveが輸入するLocusDesign社のハイエンドUSBケーブルAXISとNucleus。NBSやシナジスティックリサーチっぽい外観。AXISは1本30万円程度するらしい。うむむむ、USBケーブルにもハイエンドの波が押し寄せてくるのか。
ところで、これらUSBケーブル、透明のメッシュチューブの下に銀色のメッシュチューブを被覆していて、これらのメッシュチューブは同社オリジナルの特殊なチューブだと説明いただいた。しかし、私の見る限りこれらメッシュチューブは、オヤイデ電気の秋葉原店で売っているPETクロームチューブFLチューブそのものっぽいのだが、気のせいだろうか。



SonicweldというメーカーのDiverter(ダイバーター)というDDコンバーター。ジェフローランドばりのがっちがちのアルミ筺体に、USB-SPDIF変換回路が内蔵されている。入力はUSB1系統、出力はSPDIF(BNC)1系統(写真ではBNC-RCAアダプタを装着している)。電源はUSBバスパワーなので、ACアダプターやACケーブルは付属しない。このDDコンバーター、この重厚な見た目もさることながら96kHz/24bitに対応可能と謳っている。ネット検索してみるとすでに導入しているマニアの方がいて、かなりの音質だそうだ。値段を聞いたのだが忘れてしまった。この筺体からしてそんな安いものではなかったように記憶している。

では、ヘッドホン祭2010春レポートはこの辺で終わり。秋(2010年10月末日)に秋のヘッドホン祭+αがあるようなので、その時にまたお会いしましょう。


2010年5月28日金曜日

季刊オーディオアクセサリー137号のみじんこ通信 幻の未公開原稿


季刊オーディオアクセサリー137号(2010年夏号)が5/21に発売になりました!オヤイデの製品もたくさん紹介されています。


さて、こちら同号に掲載されている私の連載ページ「オーディオみじんこ観察日記」。2006年から連載し、4年間で計16回の連載を重ね、同号にてついに最終回となります。

連載終了の理由は、どこかのオーディオ関連メーカーから「オーディオメーカーに勤めている社員が、連載をもっていていいのか」というクレームが出版社に来たからです。ま、遅かれ早かれどこかが文句を言ってくるだろうと、2年前にオヤイデに入社した時点で予想してましたが、その通りの展開となりました。


さて、こちらは同号のオヤイデの広告「みじんこ通信第一号」。みじんこ観察日記は終われども、みじんこ通信に引き継がれるという、このしぶとさ!もうほんとに好き勝手やってるようにみえますが、実は雑誌に掲載されているこの広告には、ボツになった幻の原稿があるのです。


こちらがその幻の未公開原稿。うちの社長から、内容があまりにマニアックすぎるというので却下された原稿です。せっかく作ったので公開します。


こちら2ページ目の幻の原稿。文章的に広告の呈をなしてないですね、ははは。よかったら季刊オーディオアクセサリーに掲載された広告と、この未公開原稿を読み比べてみてください。

iPadでソフマップ大賑わい


さきほど会社の昼休み、本日発売のiPadを見るために、ソフマップ秋葉原マックコレクション(Macクリエイターズ館)に行ってきました!
秋葉原のソフマップでiPadを売っているのは、少なくとも現時点でマックコレクションのみのようです。
同店でのiPadの値段は、アッ プルストアと同じです。ソフマップマッククリエイターズ館の場所はこちら

その他、秋葉原ではヨドバシカメラマルチメディア秋葉でも販売しているようです(ヨドバシのビルに大きなiPadの看板が掲げられていましたので)。


同店では、iPadのデモ機を3台置いていました。黒山の人だかりです。1時過ぎでまだ整理券を配っていたようで、購入も可能のようでしたが、整理券を受け取っても、購入までは行列が並んでいたので、即座に持ち帰れるというわけではないようです。購入者の中には、3Gなどの携帯電話通信契約をする人もいるのでしょう、その書類記載などに少々時間がかかっているようでした。


みなさん色々といじくってiPadの感触を楽しんでました。私も少し触りましたが、パソコンとは全く違う感触で、これはたしかに子供からご老人にまでが扱えるデジタル機器だなぁと思いました。いままでタッチパネル式のパソコンは存在していたにせよ、正直iPadはのような注目を浴びることはありませんでした。パソコンとは違う操作性の簡便さや、デザインの美しさはさることながら、社会が何を必要としているか、という長期的なビジョンがしっかりしているからこそ、アップルはこのような的を得たモノ作りができるのでしょう。私たちオヤイデ電気も、モノ作りのメーカーとして学ぶべきところが多いです。


ソフマップマックコレクション1階の奥には、すでにiPad関連のアクセサリーがたくさん陳列されていました。液晶画面の保護シートや保護ケースの類です。こういう関連アイテムが発売当初からこれだけ揃うというのも、iPadの注目度の高さを物語っています。ちなみに、先日まで1階にずらりと展示してあったiPodは、2階に追いやられていました。

今日はiPad発売開始で盛り上がってますね


今朝テレビを見ていたら、8時ちょうどに発売されるiPadの模様を中継していました。最近、この手のデジタルガジェットものというと、ソニーエリクソンのXPERIA(イクスぺリア)がありましたが、iPadの注目度はイクスペリアの比ではないなぁ。ご覧の通り、報道陣が表参道のソフトバンク前を埋め尽くしています。


孫社長と購入第一号の方。
iPad、ただiPod tuochがでかくなっただけかと思いきや、そうでもないようだ。
それにしても社会を変えるのではないかと思わせる期待感、iMac発売のときもそうだったが、さすがスティーブジョブズだなぁと思う。もの造りのアップルここに健在。
そして、世間がiPadで盛り上がっているこの時期に、ようやくiPod買おうかなぁと考えている私。

2010年5月27日木曜日

E7発売!しかし初回分は売り切れ!


2010年5月27日お昼過ぎ、オヤイデ電気秋葉原直営店の様子。今日は曇ったり、小雨降ったり、晴れたりと変わりやすいお天気です。


5月25日に発売になったFiiOのポータブルヘッドホンアンプE7。試聴機を1台、店頭に置いてまして、自由に試聴可能です。
E7は発売のアナウンスがあってから非常に多くのお問い合わせがありました。そして、先日の発売開始後、一瞬で初回入荷分の10数台が完売。全国流通分としては400台弱を出荷しておりますので、お近くのオーディオ店や、イーイヤホン、ビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店にはまだあるのではないかなと思います。

ちなみに次回の入荷は6月中ごろになります。しばしお待ちを。


E7の背面。ヘアライン処理されたアルミパネルで、なかなか高級感があります。iPod Classic並みの大きさがあるので、携帯のしやすさではE5やE3に軍配が上がりますが、音はE7の方が良いように感じます。ま、ここらへんの音質比較は、おいおいユーザーがネット上で書き込みをされるでしょうから、ぐぐれば出てくるでしょう。


FiiOのE1、E3、E5も相変わらず売れてます。


こちら発売直後、右チャンネルと左チャンネルの結線入れ違いが発覚し、大変お騒がせをしましたHPC-D3.5b。右のヘッドホンから左の音が、左のヘッドホンから右の音が出るという、初期不良です。初期ロットお求めの方には大変ご迷惑をお掛けしまして、申し訳ございませんでした。現在は正しい結線の品になってますので、ご安心してお求めください。ネット注文された方々は、すでに新しいものをお送り済ですが、オヤイデ電気秋葉原店の店頭で初期の配線ミスロットをご購入された方で、まだ交換されてない方は、当店で無償交換します。重ね重ねご迷惑をお掛けいたします。

2010年5月22日土曜日

ハイエンドショウトウキョウ2010春開催中!

ハイエンドショウトウキョウ2010春が昨日5/21より5/23の3日間開催されてまして、初日の最終時間、音元出版ブースでの福田先生の講演を聞きに行ってきました。

これ、講演が終わった後の写真で、すでにお客はおりませんが、講演時にはけっこう満席に近い感じで来場されてました。福田先生の講演では10品目程度の電源ケーブルを比較試聴しました。私が来場した時は、ちょうどオヤイデ電気の新製品ブラックマンバシグマが終わり、次のケーブルに移るところだったので、自社商品を聴き逃してしまいました。

当日、私カメラを忘れたので、たいした写真は撮ってません。会場風景はファイルウェブのニュースなどをご覧ください。

近年のハイエンドショウは春・秋の2回開催されてます。いま開催中の春の展示会は、秋に比して半分くらいの出展面積で小規模ですが、良く言えば小規模な分、ブースをじっくりと見て回れるし、ブース数も少ないから疲れずに済むかなと。音元出版ブースでのイベントスケジュールはこちらか下の 表をご覧あれ。

開催日
時間
テーマ
講師
5月21日14:00~15:00TADの最新システムを聴く藤岡 誠 氏
16:00~17:00 注目の個性派スピーカー勢揃い炭山アキラ 氏
17:10~17:50 SA-CD~SHM仕様~ユニバーサルミュージック
18:00~19:00話題の電源ケーブル一斉試聴福田雅光 氏
19:00~19:30特別イベント サントリー ウイスキー試飲会
5月22日10:30~11:30アクセサリーで音質向上林 正儀 氏
11:30~12:30特別試聴会 KRYNA林 正儀 氏/西村公伸 氏
13:00~14:00最高峰のPCオーディオを聴く山之内正 氏
14:10~14:50特別試聴会 AIR CABLE(奥津電工)赤川新一 氏
15:00~16:00激突! 三大人気スピーカーブランド石原 俊 氏
16:10~16:50特別試聴会 OZ スピーカー S1 初披露
17:00~18:30実演・福田屋「ケーブル&アクセサリーを体験」福田雅光 氏
18:40~19:40特別試聴会 FURUTECH

5月 23日

10:30~11:30PCオーディオの基礎を固める岩井 喬 氏
11:40~12:20日東紡音響エンジニアリング「シルヴァン&AGS」の効果を試す!山本博道 氏
12:30~13:30ハイエンドカートリッジを聴く貝山知弘 氏
14:30~15:30高品位ソフト聴き比べ + LIVE!
15:40~16:20特別試聴会 ANDANTE LARGO
16:30~17:30出張! アナログ道楽山本博道 氏
上表を見てもわかるとおり、PCオーディオのイベントが2つあり、やはり時代は急速にPCオーディオへ傾倒しつつあります。実際の各メーカーの展示でもPCオーディオの展示が少なからずありました。

話が逸れますが、共同通信社が発刊したPCオーディオfan2は、昨今のPCオーディオ事情と使いこなしについて、かなりマニアックな視点で取りまとめており、これなら自分もPCオーディオやってみよう!と思わせるものがあります。また、各主要オーディオ雑誌では毎号なんらかのPCオーディオ特集が組まれていたり、さらに今秋には音元さんからもPCオーディオのムックが出るかもといった具合に、この分野はヘッドホン関連と並んで大注目のジャンルです。


こちらハイエンドショウ東京2010春の音元出版ブース、オヤイデ製品展示風景。
福田先生の講演で試聴したTUNAMI TERZO XXOCB-1SXMTB-4。それに6月発売予定の新製品、レコードスタビライザーのSTB-MS(背の低いの)、STB-HW(背の高いの)、カーボンパイプSTB-CM(透明のパックに入った黒いもの)、レコードターンテーブルシートMJ-12、電源ケーブルBLACK MAMBA-Σも展示されてます。

これら新製品に関しては、昨日発売された季刊オーディオアクセサリー137号(AA2010夏号)に、その詳細が記載されてますので、よろしければ雑誌をご覧ください。

なお、明日5/23の午後4時半から一時間余り、音元出版ブースにてオーディオライター兼カメラマンの山本博道さんによるアナログ製品(ターンテーブルシートとレコードスタビライザー)聴き比べ会が催されます。で、上記オヤイデのターンテーブルシートやスタビライザーも試聴することになってまして、私も同時間帯は会場にいると思います。いやー楽しみだなぁ。

2010年5月21日金曜日

季刊オーディオアクセサリー137号(2010夏号)発売!


音元出版の季刊オーディオアクセサリー137号が本日発売されました!
同号ではUSBケーブルの比較試聴など、PCオーディオ関連の特集が組まれています。USBケーブル比較試聴では、オヤイデの4N純銀USBケーブル自作キットも試聴対象となっており、なかなかの好結果が得られています。また、オヤイデ電気のNEOブランドで発売される「d+USBケーブル」3種類の試聴記事も、石原俊先生のレポートで「耳が良くなったと錯覚を覚える程に、これは圧倒される情報量の多さだ」という評価が載っています。



福田屋コレクションという特集では、福田雅光先生が推薦するオーディオアクセサリー60品目の中に、TUNAMI TERZO XXOCB-1SXMTB-4などが紹介されています。

あと、オヤイデ電気で6月に発売予定のレコードスタビライザーSTB-MS、STB-HW、オプションカーボンウエイトSTB-CM、ターンテーブルシートMJ-12なども、貝山知弘先生のレポートにて絶賛されてますので、ぜひ読んでね。

なお、これらオヤイデの新製品は本日から開催されているハイエンドショウ2010春にて展示(音元出版ブース)、今日6時からはBLACKMAMBA-シグマの試聴を福田先生が、最終日23日(日)16:30からはレコードスタビライザーSTB-MS、STB-HW、オプションカーボンウエイトSTB-CM、ターンテーブルシートMJ-12の試聴は山本博道さんが行われます。ぜひ会場に遊びに来て下さい。

2010年5月13日木曜日

ヘッドホン祭2010春レポートその2


昨日に引き続きまして、フジヤエービック主催のヘッドホン祭2010春レポートその2です(その1)。
会場の中野サンプラザ、後ろ側からみるとなかなか尖がってます。「測れ!とんがり計測部」で計測してもらったら結構いい角度が出そうな。


お昼過ぎのオヤイデ電気ブース。FiiOE7に注目が集まります。みなさん黙々と試聴されています。試聴後の感想を総じてまとめると、輪郭鮮明、音像が引き締まり、細かい音をよく表出する、など解像度基調であるという意見が大多数。今風にいうと「ハイレゾリューション」って事かな。また、シビアに音が出てくるので長時間だと聴き疲れするかも、といった意見もあり、当然のことながら好き嫌いは分かれると思います。また値段に関し、このクオリティで1万円程度なら買います!という方が大多数。6月ごろには全国の家電量販店に並ぶと思いますので、乞うご期待下さい。ちなみに、一刻も早くE7を試聴したいという方は、昨日からオヤイデ電気の秋葉原店に試聴機を置いてますので、秋葉原までお越しください。


リーフルームにブースを構えるフックアップの展示風景。アンテロープのマスタークロックジェネレーターOCXや、TRINITY、がセットされてます。さらに右端にはルビジウムオシレーターによる10MHzアトミッククロックの10Mも鎮座しています。

OCXは手ごろな価格で高性能、オーディオ雑誌などでも度々取り上げられ、またオーディオ店で売られていたり、実際に導入しているマニアの方々も多く、 オーディオマニアの間でも知名度が高いクロックジェネレーターですね。実勢価格が、発売当初の24万から、最近は16万程度に値下がりしているようです し。私もクロック繋げられる機器を購入した暁には、OCXが欲しい!

AntelopeのDAコンバーター内蔵ヘッドホンアンプZODIAC+というのも展示されてました。アナログRCAやXLRはもとより、USB(ミニBタイプ)やS/PDIF、XLR(AES)、TOSなどデジタル入力完備!192kHz入力対応!なんだぁ、この凄まじい盛り込みっぷりとスペックは!クロックにも相当こだわっているみたいだし、デザインもイカしている。

私的にはシルバーパネルのZODIACがデザイン的にはより好み。異常にかっこいいです。価格はフジヤエービックで249,800円と、ヘッドホンアンプとしてはなかなかにハイエンドですが、XLRバランスやRCAアンバランス出力もあり、ZODIACはUSB-DAC機能付きのDAコンバーターともいえる。DAコンバーターに高性能のヘッドホンアンプ機能が付随していると考えると、むしろ安いかも。


タイムロードのブース。お馴染みCHORDのコーラルシリーズ、CDプレーヤーのCODAと、DAコンバーターのQBD76。QBD76はUSB入力(USB-Bフルサイズ)が1系統あり、USB-DACとしても機能します。またブルートゥースでパソコンなどからの無線接続も可能です。私もかつてDAC64Mk2を使っていたので、後継機のQBD76には興味があります(若干デザインが行き過ぎている気もするけど)。ただ、お値段がお値段なので、なかなかおいそれにとは・・・。


さて、こちらはCHORDのUSB-DAC、コーデットジェム(ChordetteGem)。コーラルシリーズのデザインを継承しつつ、さらにコンパクトにまとまっています。コーデットに関しては、すでに発売から2年近く経過しているので、オーディオ店の店頭でご覧になられた方も多いでしょうし、実際にお使いの方もいらっしゃるでしょう。コードの製品にしては値段が実売6万程度と、価格も手ごろなUSB-DACです。気になるのは、アナログRCAジャックがかなり近接して配置されている点。太めのRCAプラグだと隣同士接触してしまいそうです。


コーデットはシリーズ化するようで、こちらは新製品のコーデットヘッドホンアンプコーデット トーカン(Chordetee Toucan)。2010年6月発売で、価格は115,500円。筺体の大きさはコーデットジェムと同じで、前面にボリュームと、ヘッドホン出力が2つ付いてます。USB入力とアナログRCA入力/アナログXLR入力が付いてます。

続きはまた今度。

2010年5月10日月曜日

ヘッドホン祭2010春レポートその1


去る2010年5月8日土曜日、フジヤエービック主催のヘッドホン祭2010春が開催されました。
オヤイデ電気もこの度、初出展。場所は中野サンプラザ15階です。中野駅の北側に出てすぐのところにあります。



私たち出展社は8時半から準備開始。これはひとしきり準備を終えた10時半の様子。開場の11時までまだ少し時間があるので、会場を見て回ります。こちらは入り口すぐにあるフロアーで、オヤイデ電気アコースティックリバイブラディウスフォーカルポイントといったメーカーはじめ、ヘッドホン友の会MUSIC WITH 規格外といったヘッドホン愛好家のブースもあります。


会場見取り図。参加54ブースと、かなり大規模です。ヘッドホンに特化した展示会自体が珍しく、ヘッドホンの最新情報を体感できる唯一無二の展示会です。


ヘッドホン友の会のブース。好きこそものの上手なれとはこのことで、会員の方々の所有する名機や希少なヘッドホンが一堂に会して、試聴可能とされていました。また、会員の方々とお話ししたのですが、圧倒的な知識量と情熱に感銘を受けました。こういう本当に好きでやっている人たちが、ヘッドホン趣味をより深く熱くしているのだなぁと実感。


ヘッドホン友の会の方々のコレクション。貴重なモデルたちが即試聴可能な状態でずらり。開場後は会員の方々がそばに立って、来場者の質問に丁寧に対応されていました。


ビンテージヘッドホンという呼び名がふさわしいコレクションの数々ですが、その中でもサンスイのヘッドホンは希少らしいです。側面にはSS-1という型番が記載されています。


ヘッドホン友の会・MUSIC WITH 規格外さんたちのコレクション。ポータブルCDプレーヤーもたくさんあります。壊れたらどうやって修理しているのですかと尋ねたら、自分たちでばらして大概は修理できますとのこと。これら1980-1990年代に一世を風靡したポータブルCDプレーヤーたち、1ビットDACを搭載していたり、当時のオーディオメーカーの最先端技術が凝縮されていることもあって、現在のポータブルプレーヤーと互角またはそれ以上の音質を有しているものもあったりするようです。いまはヤフオクやハードオフなどで安価に入手できることもあって、ポータブルCDプレーヤーは秘かなコレクションアイテムです。


こちらオヤイデ電気のブース。オヤイデのヘッドホン関連アイテム、こうやってみるとけっこう豊富な品揃えで、並べてみるとテーブルいっぱいになりました。

ちなみに、右端っこにちらりと写っている白いケーブルは、本邦初公開の電源ケーブルBLACKMAMBA-Σ(ブラックマンバシグマ)。価格は定価27000円程度で、6月上旬目途に発売予定。前身真っ白なんでホワイトマンバと呼んだ方がよさそうなのですが、まぁそこらへんはご愛嬌ということで。詳しい情報は追ってお知らせします。


オヤイデ電気のヘッドホン交換ケーブル「HPCシリーズ」。ウルトラゾーンモンスターなどの3.5mmミニプラグによる着脱式ヘッドホン用「HPC-35/HPC-62」AKGパイオニアなどのミニXLRプラグによる着脱式ヘッドホン用「HPC-X35/HPC-X62」。それに、iPodやウォークマンなどのポータブルプレーヤーとポータブルヘッドホンアンプとを中継する「HPC-SS/HPC-LS/HPC-LL」。これらはいずれもHPC-22Wというオヤイデオリジナルのケーブルを使用し、かなり劇的な変化をもたらします。プラグもミニXLR以外はオヤイデオリジナル。付属ケーブルなどからHPCシリーズに交換すると、一聴して情報量の増加、音抜けの改善などが感じられます。来場者の多くの方々からもHPCシリーズを使ってますよ!という声が聞かれました。


オヤイデ電気が日本総代理店を担うFiiOのポータブルヘッドホンアンプ群。E1E3E5そして最新機種のE7までずらりと展示。Ebandなんていうプチアイテムもあります。イーバンド(シリコン製のバンド、実売250円程度)はポータブルプレーヤーとポータブルアンプとを束ねて持ち運びたいときに便利です。輪ゴムじゃかっこ悪いですからね。

ポータブルヘッドホンアンプ市場は、2005年頃にQablei-QUBEが登場したのを皮きりにヘッドホンマニアの間で話題となり、俗に「ポタアン」と呼ばれる確固たるジャンルを築くほどの急成長を遂げています。そして、ポタアン市場を変革したと言われるのが2008年に登場したFiiOのE5です。従来、iPodと同じくらいの大きさで、しかもでかいボリュームが付いているのが一般的だったポタアン市場に、スタイリッシュで超小型のE5が登場。しかも音が良くて充電も簡単ときたもんだから、E5はヘッドホンマニアのみならず、女性ユーザーをも取り込み、ポタアンを一気にメジャーな存在に押し上げました。実際、電車に乗っていると、E5を鞄や服にクリップして音楽を聴いている女性をときどき見かけます。雑誌でも度々取り上げられていることからも、注目度の高さがうかがえます。E5登場によって、これに負けじと小型ポタアン開発競争が勃発、現在進行形で次々と小型ポタアンが発売されていますが、音質・携帯性・デザイン・価格をトータル面で鑑みて、小型ポタアン分野でいまだE5を超えるものは見当たりません。

ポタアンを製造するメーカーは、その多くがポタアンを主力製品とする新興のオーディオメーカーで、最新のICチップをいち早く取り入れ、小型化、高音質化に積極的で、とにかく製品の開発力が早い。そして、メーカーの発起人自身が若く、老舗のオーディオメーカーに比して小回りが利きやすい体制、ユーザーの要望がいち早く製品化されるのもポタアンメーカーの特徴。

そしてなにより、ポタアンユーザー含め、世界のヘッドホン市場は、ピュアオーディオ人口よりはるかに裾野が広いと感じます。そして、メインのユーザー層は10代から30代で、消費と情報収集に貪欲で、ネットによる情報交換が非常に盛んです。今回、オヤイデ電気が出品したE7にしても、多くの来場者はすでに認知済みで、出展した私たちよりむしろ詳しい方もいらっしゃいました。とにかくヘッドホン市場は、PCオーディオ市場と並んで、オーディオ業界の中でもいま一番ホットな分野でしょう。そして、ヘッドホン市場とPCオーディオ市場は密接にリンクしているので、相乗効果で益々延びていくでしょう。

ところで、現在のヘッドホン市場、ポタアン市場の急成長は、2001年に発売されたiPodの爆発的普及があってこそ。今月末に日本で発売されるiPadによって、ヘッドホン市場、ポタアン市場はさらなる進化を遂げるでしょう。iPad発売に伴い、どんなびっくりアイテムや使い方が提案されていくか興味津津です。ちなみに展示会当日、個人輸入でいちはやくiPadを購入された方が来場され、iPadにE1を接続されたところ、見事動作OKでした。


さて、今回の目玉製品ポータブルアンプ&USB-DACのE7です。来場者のみなさん情報が早く、いち早くE7が聴けるこの機会を逃すまいと、開場から終了までE7には常に人が群がってました。そして、数百人もの人が試聴されたわけですが、バッテリーは全然減りませんでした。なんせこのE7、1回の充電で80時間も使えます。

E7の特徴はそれ以外にも、ポタアンでは初の有機EL画面搭載(とても綺麗です)、前面はガラスパネル、背面はヘアライン仕上げのアルミで、モノとしての質感がとてもよいです。その他、オペアンプやDA回路には、高音質で有名なテキサスインスツルメンツ社のチップを使うなど、音質面でもこだわりをみせています。また、ヘッドホンを2台同時駆動できる(2系統出力)ので、カップルでの使用や、ヘッドホンの比較試聴、場合によっては2台のステレオパワーアンプと組み合わせて、バイアンプ駆動用のプリアンプにも使えます。しかも、E7はUSB-DACとしても機能するので、例えばノートパソコンの脇に設置して、USBケーブルで接続し、E7からアンプやヘッドホンに繋いでやれば、スリムで高音質なオーディオシステムが構築できます。

なお、音声信号をE7などの外付けUSB-DACでDA変換することで、パソコン内の簡易的な内蔵DACによるDA変換より、ノイズ感、解像度ほかあらゆる点で音質に優位になります。パソコンで音楽を聴いている方、パソコンとシステムコンポを高音質でつなげたい方など、E7であれば最小限の投資で、手軽に高音質化が図れますので、ぜひお試しください。また、E7はUSBによる電力供給なので、別途ACアダプタも必要なく、非常にシンプルなシステムが構築できるでしょう。E7には、あらかじめUSBケーブルが同封されています(USB-Bミニ-USB-A)。

そうそう、E7はおそらく一万円前後で販売され、発売は5月末か6月あたりになります。


開場して間もなく、E7を手にとって試聴される来場者。
そうそう、ヘッドホン祭は他のオーディオ展示会との大きく違い、女性の来場者がとても多いです。


こちら開場前のエトワールルーム。みなさん開場30分前には設置完了。みじんこが気になったものをご紹介していきましょう。


セカンドスタッフのブース。スタジオ機材の定番ブランドGRACEの展示風景。モニターコントローラーm904などが試聴可能な状態に。


据え置き型ヘッドホンアンプの定番m902、BlossomのBLO-0299も展示。BLO-0299はウォールナットで囲まれた高級感のある造り。アンプはバランス駆動方式で、前面パネルにバランス出力搭載などハイエンドヘッドホンマニアにウケそうな仕様。電源は外付けACアダプタ方式、USB入力などのデジタル入力は非搭載、電源スイッチは背面にあります。


アレグロのブース。今春よりすでにオーディオ店の店頭に並び始めているCayxのUSB-DAC「Kong」が展示されていました。小型ノートパソコンとの組み合わせで、気軽に高音質が楽しめそうです。入力USB-B(フルサイズ)1系統、出力3.5ミニ1系統。48kHz/16bitまで対応。人目を惹くようなライムグリーンがとても綺麗です。電源はUSBバスパワー駆動のみ。E7のよきライバルと言えそうですが、けっこう厚みがあるので持ち運びには若干不向きかな。フジヤエービックでも展示されていました。


JABENNETWORKのブースでは、CEntranceのUSB-DAC「DAC port」が展示されていました。このコンパクトさで96kHz/24bit入力まで対応。持ち運びを前提としたスリムな略円筒形筺体とされています。


DAC portの入力はUSB-Bミニの1系統、出力は3.5ミニ1系統。ブースにいてたジャベンさんはとても気さくな方で、ぜひぜひ聴いて下さいということで、 DACportを実際に音を聴きました。十分以上にクリアで高解像度です。2009年末の新製品で、日本にはこれから本格進出となるのしょうが、ヘッドホ ン祭りに出ているということは、フジヤエービックさんで扱うのではないでしょうか。ちなみにセントランスの自社直販ページを見ると399ドルになっていま すので、4万円程度といったところでしょうか。


とてもにこやかなCEntrancenの主催者Michael Goodmanさん。また秋にお会いしましょう。
(ツイッターでの主催者の記載ミスご指摘ありがとうございました。)


東志のブース。ヘッドホン祭で唯一、レコードプレーヤーとヘッドホンとの組み合わせ提案です。レコードプレーヤーは東志が日本総輸入元を務めるミッチェルエンジニアリングGyroSE。ヘッドホンアンプはご存じラックスマンのP-1を使用。また Future Sonics(フューチャーソニックス)のm5というカナル型イヤホンも展示。

では、長くなるのでこの続きはまた今度。