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2015年11月22日日曜日

11/27金曜日にヨドバシアキバでAET&オヤイデ電気 ケーブルアクセサリー試聴イベント開催!

ファイルウェブでも告知されているとおり、来週11/27金曜日、ヨドバシカメラアキバのオーディオフロアで、AETとオヤイデ電気の製品を聴き比べる試聴会が開かれます!みなさんぜひ来てね。それにしても異色の取り合わせでしょ。いやー、ホントにね。

この日、オヤイデやAETの製品を買った人には、粗品を用意しているはずです。なぜ金曜の夜なのか?これはサラリーマンが会社帰りに立ち寄れるようにという配慮からだそうです。AETの小原社長曰く、土日だと家族サービスで出て来れないマニアが多く、むしろ金曜日のほうが良いのではないかというわけです。なるほど〜


AET オヤイデ電気
 
ケーブルアクセサリー試聴イベント

11月27日(金)の19:00~20:30に、ヨドバシAkibaにてAETとOYAIDEの参加する試聴イベントが実施される。講師はオーディオライターの炭山アキラ氏。

両社が参加する新製品ケーブル&アクセサリー試聴会。登場する製品は電源ケーブルが各社2~3製品、RCAインターコネクトケーブルが同じく2製品、インシュレーターが同じく2製品の予定。また、(株)エーイーティーの小原 薫 氏と(株)小柳出電気商会の荒川 敬 氏をゲストに迎え、製品の解説も行われる。

●実施日時:11月27日(金) 19:00~20:30
●場所:ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba 4F試聴室
●講師:炭山アキラ 氏
●参加ブランド:
AET (ゲスト:株式会社エーイーティー 小原 薫 氏)
OYAIDE (ゲスト:株式会社小柳出電気商会 荒川 敬 氏)
●入場:無料(事前予約不要)

水準器/EPアダプタ/スタビライザー 3つの機能!STB-EP発売は年明け。いましばしお待ちを。

STB-EPと称する製品がただいま製作進行中です。パッケージが出来上がってきました。なかなかかわいいでしょ。しかーし、加工業者での製作が遅れていて、今秋発売の予定が、年明けにずれ込みます。アナログオーディオフェアや音展でお披露目以降、たくさんの問い合わせをいただきながら、ごめんなさい!

季刊アナログに試作品のレポートが掲載されてましたが、その時に比べて、本体がアルミから真鍮クロームメッキに変更されて、質量も増えてます。上写真の実物は量産前の真鍮クロームメッキ試作品です。

このSTB-EP、3つの機能があるんですけど、まぁざっとこんな感じです。

水準器機能:安定したレコード再生には、レコードプレーヤーが水平に設置されていることが必要です。 レコードプレーヤーが傾いていると、レコード盤の回転が不安定になり、トーンアームの動作にも支障をきたし、音質低下を招きます。 STB−EPは天面に設けられた気泡管によりレコードプレーヤーの水平出しが行えます。 使用方法:STB-EPをレコードプレーヤーのセンタースピンドルに嵌める、またはセンタースピンドル近傍のプラッター上に置きます。レコード盤は乗せない状態で行って下さい。造りのしっかりしたレコードプレーヤーならキャビネットで測っても構いません。気泡が赤丸内にあれば水平に設置されています。気泡が赤丸内になければ、赤丸内に収まるようインシュレーターの高さや設置場所を調整して、レコードプレーヤーの水平出しを行います。  

EPアダプタ機能:ドーナツ盤(シングルレコード盤)をレコード再生するには、プラッターとドーナツ盤の回転軸を揃えるためのEPアダプタが必要です。 市場に出回っているEPアダプタの直径はまちまちです。大きすぎるEPアダプタは、ドーナツ盤の着脱が行いにくく、ドーナツ盤を外す際にEPアダプタが一緒に外れてしまうことがあります。一方、小さすぎるEPアダプタはのドーナツ盤の中心位置が定まらず、偏心して回転するのでトーンアームが左右に振られてしまい、左右チャンネルの位相がふらついたり、音の濁りを招きます。プラスチック成形のEPアダプタは破損、紛失しやすく、その寸法精度もあいまいです。また、市場に出回っているドーナツ盤は、その内径があいまいでバラツキが大きいという問題があります。 STB−EPは、どのようなドーナツ盤であってもがたつきを最小限に抑え、かつスムーズに着脱できるよう、最適な直径と形状を割り出し、1/100ミリの精度で追い込んでいます。 使用方法:STB-EPをレコードプレーヤーのセンタースピンドルに嵌めてセットします。そしてドーナツ盤をSTB-EPに通してターンテーブルに乗せます。ドーナツ盤の交換はSTB-EPをセットしたままで可能です。  

レコードスタビライザー機能:レコード再生をより高音質で行うため、旧来より様々なレコードスタビライザーが製品化され、使用されてきました。しかし、その多くは重量級で、扱いが慎重にならざるをえず、フロート型プレーヤーではサスペンション機能に支障をきたすという問題がありました。さらに、ほとんどの従来品はサイズが大きく、レコード盤の交換時にスタビライザーの置き場所に困ったり、レコードプレーヤーのダストカバーを閉じるとダストカバーに接触してしまうものもありました。 STB−EPはコンパクトで場所取らず。直径はわずか38mmで、レコード盤の交換時にもプレーヤーの脇にすぐに置けます。高さは27mmと低く、ダストカバーを閉じた状態でも使えます。質量130gとレコードスタビライザーとしては軽量級ですが、それはSTB−EPが従来ありがちな質量で振動や反りを押え込むタイプではなく、レコード盤に過度なストレスを与えることなく、音の延びやかさや響きをより一層引き出すべくデザインされているからです。その決めては、女性のウエストラインにヒントを得たSTB−EPの曲線美にあります。真鍮削り出しの硬質クロームメッキされたボディは、掴みやすく、手にしっくりと馴染むよう絶妙なラウンドデザインが施されています。見た目も美しく、使うほどに愛着が湧いてきます。

定価は4,000円にしようかと考えています。これだけの機能と見た目の美しさが備わっていれば、アナログマニアなら買わない選択肢は無い!それほどのみじんこ荒川の自信作です。では発売までしばしお待ちを!

なお、ターンテーブルシートMJ-12Mk2は、あまりの製造原価高騰で、値付けをすると5万を超えることが判明。これでは誰も買わないだろうということで国内販売での発売を断念。海外のみでの展開になることが決まりました。再販を待ち望んでいた皆様、大変申し訳ございません。どうしても欲しい方、オーディオモテギに1枚だけ残ってましたよ。

オーディオ実験工房の自作電源ケーブル進捗状況 前代未聞の総勢53本!

電源ケーブルを作ってました。この一週間ずーっと。一昨日までに40本できまして、これがその集合写真です。その後に製作した、またはまだ手つかずのケーブルも10本弱あり、総勢53本の電源ケーブルが揃う予定です。 日本の市場に出回っている現行品の電源ケーブル、それに産業用電線で主要なものをほぼ全て網羅する予定です。一部、PSEを取得せず、電源ケーブルとしては公に売っていないものも含まれますが。PSEなんて大っ嫌いだ!


この一週間、自宅で会社で製作してエージングの繰り返し。さすがにくたびれましたが、貴重な体験でもありました。各社各様、様々な個性のあるケーブル達で、あぁこのケーブルはこんな音がしそうだなとか、なんと作りにくいケーブルだろうとか、さくさく作れるケーブルだなぁとか。やっぱり自分でやってみないと分からないものですね。


これらの電源ケーブルは私がパーソナリティを務めているミュージックバード「オーディオ実験工房」の放送で試聴するためのものです。来週収録で、放送は2月から4回シリーズになりそうです。

まるでレインボーだなぁ。けど、やはり電源ケーブルは硬派なのか、黒いケーブルが多いですね。 外側から、青いのがゾノトーン5本、そして紫色のナノテック2本、さらにフルテック3本と続き、灰色のVCTが2本、昭和電線エコシースCV、アクロリンクが3本、S/A LAB ハイエンドホースが2本、サエクが3本、フジクラCV-Sが3本、オヤイデが9本、ベルデンが2本、色んなFケーブルが5本、塩田が1本となります。あれ何本だろう。なんだか分からなくなってきた。


 IECコネクタはシェルター4781に統一。真鍮無メッキの安いコネクタですが、まずまずの音質で癖も少なく、この手の試聴には好適でしょう。


オヤイデに勤めてるんだからオヤイデのコネクタ使えよ、って気もしますが、さすがにこの物量でオヤイデのコネクタを大量消費すると怒られそうで。

電源プラグはパナソニックのWF5018Kを使用。最近、WF5018から末尾にKがついてWF5018Kになりました。電極を保持している本体部分がポリカーボネイトの透明から、灰色の樹脂に変更されています。私の推測では、今年9月に猶予期限が切れて本格施行された改正PSE法に基づく変更でしょう。そう、法改正でトラッキング対策が強化されたんです。つまりホットコールド間で起きる発火事故を防止するための処置で、電極を保持する樹脂がより炭化しにくい素材に変更されたわけです。WF5018と比べて音がどう変わったのか検証はしてません。なにせこの工作をし始めた時に、はじめて変更があったことに気付いたもので。予想では前のWF5018の方が音良いんじゃないかと。樹脂の硬さがね、WF5018Kはちょっと柔らかいんです。これはハッベルの8215C8215CTの違いから推測できるのです。両者の基本構造は同じなのですが、硬いポリカのカバーの8215CTの方が、柔らかいナイロンのカバーの8215Cよりレンジや解像度が上回るのです。電源プラグって本当に微細なところで音が変わるんですよ。


昨夜は自宅にパーツを持ち帰り、オヤイデ電気で売っているこたつケーブルやペンダント照明用ケーブル、モテギで仕入れたウエスタンエレクトリック(AIW)のスピーカーケーブルなども電源ケーブルに仕立てました。これらも試聴演目に加えます。


ここまでくるともう自分でも狂ってるなと思うのですが、ここまでやらないと気が済まないのです。実はオーディオケーブルメーカー製のハイファイを狙った電源ケーブルを自作している過程で、ふと自分の所有しているビンテージオーディオ機器には最新の電源ケーブルは合わないんじゃないか、という疑問が出てきたのです。オーディオマニアが一様にワイドレンジ、高解像度を望んでいるわけではないと。であれば、あえてローファイ、ナローレンジの電源ケーブルを探す旅をしてもいいんじゃないかと。そんなわけで、通常はオーディオマニアが目も向けないこたつケーブルも試聴演目に加えることにしたんです。


オヤイデでオーディオケーブルの仕事をしていると、様々なオーディオマニアから日々電話やメールの問い合わせが来るんですが、ビンテージ機器をご使用の方で、その音を大事にしつつ、老朽化した電源ケーブルを交換したいという要望もあるのです。ここで、最新のケーブルを使ったらどうなるか?せっかくの持ち味の、そのオーディオ機器の音が崩れちゃう可能性もなくはないんですね。けど、何十年も前のオーディオ機器で、電源ケーブルがぼろぼろになって交換せざるを得ないということも、ままあるわけで。その時に提案できる電源ケーブルを模索するのも、今回の実験の目的であるわけです。音質以外に、ケーブルの柔軟性、取り回しの良さ、工作のしやすさ、ケーブルの外径、そういうことも重要なわけです。

2015年11月21日土曜日

本日深夜 24:09~24:15にTV朝日の番組「上質の地図」に平間至さん登場。オヤイデ電気が紹介されます!




11/21(土)24:09~24:15にTV朝日で放送される番組「上質の地図」に、写真家でオヤイデケーブル愛用者の平間至氏が出演。オヤイデ電気秋葉原店の紹介があるとのこと。よろしければ是非ご覧下さい! 
 
平間さんのスタジオやご自宅には私もオーディオ周りのチューニングで何度かお伺いしたことがありますが、なかなかのオーディオマニアでいらっしゃいます。私が2年ほど前にお伺いした時は機器類はアキュフェーズが主体で、スピーカーはウィルソンオーディオのシステム5だったか6だったか7をお使いでした。電源周りやケーブル類はオヤイデ製が大半を占めておられます。


平間さんご自身、音楽家としてもプロ級のベーシスト。ロックバンドCHEAP PURPLEのメンバーでもあり、故郷の塩釜で2012年からガマロックという音楽フェスを主宰されるなど、写真家としての枠を超えた活動を行っておられます。写真撮影のセミナー開催、数々のテレビ、ラジオ番組に出演されるなど、とてもアクティブに活動されています。そんな一見イケイケガンガンに見える平間さんですが、普段はとってもセンシティブで優しい心の持ち主なんです。ガマロックもそうですが、東日本大震災の復興に尽力されるなど、人の心を大事にされる方なんです。人の心の奥底を人一倍感じ取れる感覚があるからこそ、人の内面を映し出し、数々のミュージシャンから信頼され、良い写真をお撮りになられるんだと思います。




2015年11月14日土曜日

電源ケーブル仕込み中!

これからですね~無謀な戦いに挑みます!

オヤイデ電気秋葉原店で売っている切り売り電源ケーブル30品目くらいをかき集め、端末プラグを取り付けて、ミュージックバードで比較試聴します!これでもまだ市場に出回っている電源ケーブルすべてを集めきれていない!誰か加工を手伝っておくれ~

CHORDのMOJO発売おめでとう!MOJO用デジタルケーブル みじんこシグネチュアモデル フジヤエービックで発売開始!


空前の大ヒットとなっている本日発売のMOJO。CHORDの開発したポタアンです。これは私もすでに購入確定なのですが、第一ロットはすでに予約完売。次期入荷は12月中旬だとか。音なんてどうせ良いに決まってるから試聴しなくてもい~!なんせこの見た目にぐぐっとそそられますね~!



しかーし、片思いの君のため、一目惚れのmojoのためならえんやこ~ら~
というわけで、突貫工事でMOJOの発売に合わせてデジタルケーブルを作りました!COAXM2Mがそれです。フジヤエービックさんで販売中です!間に合ってよかった~。

フジヤエービックさんで昔から売っていただいているCOAX-R2Mの派生バージョンとして製作したこのデジタルケーブル、両端モノラルで、このようにAK100改とmojoが仲良くデジタル合体AK100改だけでなく、iBassoのDX90HDP-R10、Cayin N6N5などと言ったモノラルミニ同軸デジタル出力ポートを備えたデジタルプレーヤーとの接続に使えます。

ケーブルは私が先日のみじんこブログでべた褒めしたベルデンの179DT。オヤイデのFTVS-305があれば、それを使ってもよかったんですけど、すでに FTVS-305は完売。そこでちょうど先月聴き比べたデジタルケーブル数十本の中から一番音の良かった179DTに白羽の矢を立てて、mojo用デジタルケーブルに仕立てたわけです。プラグはオヤイデのP-3.5MSRです。同軸ケーブルにモノラルミニプラグがはんだ付けされているだけのシンプルなケーブルですが、これ意外と作るの手間暇かかって大変なんです。179DTははんだの熱にデリケートなもので。はんだはSS-47です。

 こちらはさらにCOAX-M2Mの兄弟ケーブルで、COAX-M2M/Fと言います。FiiO X5 2ndやX3 2ndのデジタルアウトから、MOJOなどのモノラルミニデジタル入力を備えたDACとのデジタルケーブルです。

値段はともに実売6,040円。COAX-M2Mは両端2極ですが、COAX-M2M/Fは一方が2極で他方が4極になっています。4極側がFiiO側です。COAX-M2M/Fは根元がHOTで根元から2番目の極がグランドになっています。これは X5 2ndやX3 2ndのデジタル出力ジャックが、アナログラインアウトとの兼用ジャックになっているため、両者を共存させるための苦肉の策だったのでしょう。それにしても、このケーブルを作る側の立場からすると、よくもまぁこんな4極ミニプラグの、しかも根元の2極を使うなんて、なんと作りにくい仕様にしてくれたもんだとFiiOに文句を言いたくもなります。ま、そんなことはさておき、ミニプラグにはみじんこシグネチュアモデルのシールも貼り付けられて、見た目もなかなか精巧でしょ。ケーブルは硬いけど細いので取り回しには苦労しないと思います。もっと長めのものや、L型プラグバージョンなど、ご用意してもよいのですけど、それはおいおいフジヤエービックさんとご相談してから決めます。

MDR-1A MDR-1ADACへのHPC-35嵌合について



先日お問い合わせで、オヤイデの3.5ステレオミニプラグ着脱型ヘッドホンケーブルHPC-35をお求めの方が、ソニーのMDR-1A DACの3.5ステレオミニジャックに挿さらないという連絡がありましたので、写真入りで状況をご説明します。

ちなみにMDR-1A DACはDAC内蔵で、microUSB接続によるデジタル受けができるのですが、このようにキャップを外すと3.5ステレオミニジャックが現れ、ここに3.5ステレオミニプラグ着脱型ヘッドホンケーブルを挿すことでアナログ受けもできる二刀流です。


さて本題のささらない件、たしかにささりません。ここのリストにもMDR-1ADACを掲載しているのに説明不足でした。申し訳ありません。後述する後期ロットはささります。


 こちら後期(φ5.3)のP-3.5SRHPを挿したところ。ぴったんこかんかん。きちんとささり、音ももちろんOK。白黒のまだらのケーブル部分は無視してください。


HPC-35/62は昨年秋のMDR-1Aの登場以降、MDR-1AユーザーからHPC-35/62がMDR-1Aにささらないというお話を複数受け(差し込み穴がMDR-1Rに比べて小さくなった)、ヘッドホン側ミニプラグ(P-3.5SRHP)をMDR-1Aに差し込み可能にするために、差し込みピンの根本のフランジ部分(ピン根本のちょっと段差になっている部分)の直径を急きょφ5.7からφ5.3に変更しております。これにともないMDR-1ADACにも使用可能になっています。 製品不良というわけではなく、ユーザーが今後増えるであろうMDR-1Aに対応すべく、予告なき変更というわけです。

後期ロットが出荷を開始したのが2014年末からだったので、市場には一時期、前期モデルのφ5.7と後期モデルのφ5.3が混在し、店舗によってはまだ前期モデルが並んでいる可能性もあります。

HPC-35/62自体はPCOCC-A導体の終了とともにケーブル在庫がいよいよなくなりまして、今秋すでに生産終了。オヤイデ電気からの出荷はないのですが、オーディオ店や家電量販店には流通在庫がまだあります。もしMDR-1AやMDR-1ADACにHPC-35/62をお使いになられたい方で、買われたHPC-35/62が同機にささらない場合はオヤイデ電気にご連絡ください。無償にてプラグをφ5.3バージョンに交換いたします。


パッと見は前期(φ5.7)と後期(φ5.3)の見分けは全くつきません。ノギスで測らないとわからないくらいの0.4ミリの直径差なもので。

 さて、生産終了のHPC-35/HPC-62の後継機はどうなっているだ?というお問い合わせを多くいただきますが、現在鋭意計画中。いつごろお披露目できるかは、まだなんとも、いっちゃまずいので言えませんけど、いましばしお待ちくださいね。

2015年11月8日日曜日

ミュージックバードオーディオ実験工房の同軸ケーブル聴き比べ27本!

こんばんはみじんこです。いやー、今回も無茶をやっちゃいました。ミュージックバードのオーディオ実験工房。同軸デジタルケーブル一斉聴き比べ27本。オーディオケーブルメーカー の完成品ではなく、オヤイデトモカで売ってる切売り同軸ケーブルを使っての自作同軸デジタルケーブルです。その聴き比べの模様はミュージックバードの試聴者でないと聴けないのが申し訳ないのですが、その一端をお知らせしましょう。

用いたケーブルリストはこちら。1−21はオヤイデ電気で買えます。22-27はトモカで買えます。75Ωだけじゃなくて、50Ωとか、その他いろいろ混ざってます。ちゃんと動くか動作確認したかったので。ま、趣味のオーディオレベルで、しかも1mほどの短さじゃ、インピーダンスが75Ωじゃなくても動作してしまうのが、オーディオ機器の間口の広さというか、規格の適当さと言うか。そもそもインピーダンスはRCAプラグのところでずいぶんと変化してしまって整合性が取れてない、それでもオーディオメーカーのデジタルオーディオ機器には平気でRCA型のCOAX入力が設けられている。ま、細かいことは気にせずに、ざっくりと進めていきましょう。


とにかく工作が大変でした。デジタルケーブルだから1本作れば良いのがせめてもの救い。これがアナログインターコネクトーケーブルだったら2本ペアで作らなきゃいけなかったろうし。いつかやりたいんですけどね。切売りアナログラインケーブルの聴き比べも。


ところで、今回は端末で悩みました。ケーブルの太さは2mmくらいからRG11/Uの10.3mmまで千差万別だから、RCAプラグで大は小を兼ねるにも、良さげなものが見当たらない。

というわけで、今回はいったんBNCプラグで製作し、これにBNC-RCA変換コネクタをかましてRCAケーブルに仕立て上げたのです。BNCプラグなら基本構造を同じくしてケーブル引き出し口径が様々なものが揃っているので、端末プラグの条件をきちんと揃えながら、各種ケーブルにきちんと適合した同軸構造を維持しながらの端末加工が行えるのです。これがRCAプラグへのハンダ付けなら、中心導体に対してシールドのハンダ付け部分で同軸構造が崩れてしまい、インピーダンスがきちんと取れないんですよね。無論、デジタル同軸ケーブルくらいの数百メガヘルツといった周波数のそれほど高く無い高周波伝送では、シビアでは無いんですけど。インピーダンスを一定に保つには、中心導体に対するシールド導体との距離を一定に保つ必要があるんです。それはケーブル部分でもプラグ部分でも同じ。だから、私の今回の作例のように、SPDIFデジタル同軸ケーブルの自作においては、できるだけ同軸構造を崩さないよう、BNCプラグを取付けた上で、BNC-RCA変換プラグをかましたほうが、良さげな気がします。ちなみに使ったBNCプラグはトーコネのBNCPシリーズ。オヤイデ電気で売ってます。BNC-RCA変換プラグもBNCJ→RCAP金メッキという名でオヤイデで売ってるもの。


製作の一例。これはフジクラのS5C-FB。アンテナケーブルです。地デジはもちろん、デジタルBSやCSに完全対応した2ギガヘルツ以上の高周波にも使える優れもの。 S7Cクラスの太物ケーブルは100m以上の長距離伝送に真価を発揮しますが、取り回しが難なので、一般の家屋ではS5C-FBとかS4C-FBがちょうど良いでしょう。
使うはトープラのBNCP-5というもの。

さきほどのBNCP-5の取付け方法の説明書とおりに組み立てていきます。

指定通りに次々剥いていきます。

これはシールドにクランプというリング状の金属パーツをかませたところ。

さらに中心コンタクトをハンダ付け。 ハンダはオヤイデのSS-47。溶けやすく作業性がいいからね。ハンダコテはハッコーレッドの40Wを推奨。なんだかんだでこの安いハンダコテが使いやすい。

 シェルと呼ばれる本体部分に押し込みます。さらにガスケット、ワッシャー、締め付け金具を押し込んでいきます。シールドはハンダではなく圧着固定なのです。

S5C-FBとBNCP-5によるBNC型同軸デジタルケーブル完成!さて音はどうでしょう?

スタジオに持ち込んでいざ試聴!2回分の収録を半日掛けてやります。

相方の炭山アキラ先生と、ミュージックバードの岩崎プロデューサー。さぁ今回もちゃんとスタジオの録音卓用スタジオモニターで音の差が出るかな?いや、いままで音の差が分からなかったことはないのですよ。


ミュージックバードはその昔48kHzの16bitの非圧縮でCDを凌駕してるのがウリでしたが、現在は48kHzの16bitはそのままに、これをMP2という圧縮音源にして電波を発信しています。それでも音の差は試聴者に届いているようです。ときどきご感想をいただくんです。面白いことをやってくれて、音の差もわかって非常に参考になってためになると。放送を聴きたかったらミュージックバードにぜひご加入を。もちろん初期投資と毎月の会費がかかるけど、それ以上の楽しさがありますよ。

スタジオのSACDプレーヤーPD-70とサンバレーのDACのSV-192ADをテーブル上に設置し、ケーブルを次々と繋ぎかえて試聴開始。コメントを述べつつ、音楽を聴いての繰り返し。これが激変!やっぱりなぁという無難なケーブルから、え?このケーブルがこんな良い音するの!という意外な掘り出し物まで、いろいろ見出すことができたのですよ。世界広しといえども、こんなバカで労力のかかる同軸ケーブル聴き比べをしたのは、我々が最初で最後かも。 とにかく、なんかいままで誰もスポットを当ててなかったケーブルを掘り出したかったんですよね。それと、いままで定番とされていた高音質同軸デジタルケーブルが、実際にはどの程度の実力を持っているのかとか、あばいてやろうと思って。

肝心の結果は放送を聴いてほしいのと、全部書き出すのが大変なので伏せますが、一部の感想は現在発刊中の月刊ステレオ11月号のオーディオ実験工房の連載ページに載ってますよ。


これは凄いと感じ、私が自宅にも導入したいと思ったのは、BELDENの179DTと1505F。179DTはトモカで1m単位で買えるけど、1505Fはトモカでは業者への卸しかしてないとか。うーん、1505Fオヤイデで仕入れて売りたいけど、、、。ちなみに179DTは鮮烈でシャープでハイスピード。スパッと切れ味最高で、こんな2.5mmの極細線から出てくる音とは思えない。いや、今回の試聴で感じたのは、太いケーブルはかえってあまり良く無かった。どうも重鈍で鈍いというか、締まりがないというか、好印象じゃなかったのです。これは波形短縮率などが細い線の方が有利だからか、たまたまスタジオの試聴ではそうだったのか、私の好みの問題か。



ベルデンの1505Fは179DTと対照的な柔らかい音質で、広大な音場でふわっと包み込むような心地よさがとても好き。ケーブルも柔軟でふにゃふにゃ。こんなフニャチンケーブルからこんな気持ちよい音色が出てくるなら、ぜひ自宅にも導入したい。いやー、この心地よさ、みんなにも聴いてほしいな。それと179DTも。


一番細いのが179DT。次が1855A。1505Fは左から2本目かな。それにしてもこれはいいなぁ!と思ったのがベルデンだったとは、、、。あ、それとベルデンの1855Aも179DTのスピード感を若干抑えつつも、中低域の厚みが増して、これも凄く良いと思いましたよ。とにかくベルデンのこの3本は雑味はあるけど、それが生々しいんです。プロケーブルも勧める、私もかつて自宅のシステムに多用していたベルデンの1506Aは、たしかにデジタルケーブルとしては中庸で、無難でバランスが良かったです。1505F、トモカで小売りしてないけど、オヤイデに言えば、トモカから取り寄せで売ってくれるとは思います。トモカも小売りはしないけど、オヤイデへの卸はするそうですから。179DTも私の意向を受けて、オヤイデのお店で売り始めようとしたのですが、スタッフからハンダ付け時に中心導体の周りの絶縁材が熱で溶けやすくてシールドとショートしやすい、という話がでて、トラブルになりそうだから売るのを止めます、ということになってしまいました。うーん、私が何本か作った時点ではそんな難しいことは無かったんだけどなぁ。ケーブルを真っすぐにして、予備ハンダをして、本ハンダもさくっと素早くすれば問題ないです。たしかにハンダの熱で絶縁材がずずずっと溶けますけどね。


フジクラの銀メッキをかけた一連のRGケーブルは、期待してたけど、うーん、シャリシャリしてました。


オーディオ用に作られたオヤイデのFTVS-408やFTVS-510などは純銀らしい澄んで奇麗な音してましたよ、さすがに。けど、今の僕はもうちょっと熱気というか雑味というか生々しさが欲しいのです。向こうから迫ってくるパワフルさ、押しの強さが欲しいんです。
ACROSS750V2 は102SSCらしい高解像度でワイドレンジで色付けない音色でしたが、もう少しガッツが欲しい。ちなみに相方の炭山アキラさんはオヤイデのDST-75V2がお気にいられたようです。DST-75V2はオヤイデの直営店で切売りしています。1メートル1,600円くらいかな。オヤイデオンラインショップにはまだ載ってないです。右から2番目のモガミの2497は中庸で、どうだったかな、あまり覚えてない。


 5Cなどのアンテナケーブルはまぁまぁだったけど、オーディオ用には今一歩かな。どれもどんぐりの背比べ。ちなみに75Ωじゃないのも全部動作しました。5D(50Ω)と5C(75Ω)では音の差はなかったような気がします。3種類のメーカー別の5Cもあまり差がなかったような。アルミホイルを被ったS4C/S5C/S7Cは5Cより粒立ちが細かかったような気もしますが、ストレートな印象は5C系列かな。これは絶縁材の硬さに起因しているんでしょう。それでも一番右の一般のそこらへんに転がってた赤白黄色コードの同軸線よりは、アンテナケーブルの方が随分オーディオ的にマシでしたよ。ちゃんちゃん。