このブログを検索

2013年11月13日水曜日

安くて高品質でコンパクトな自作用フォノ5pinDINプラグ登場!

 先々月より密かに発売開始した5pinDINフォノプラグ「DJ-155SBCG 自作用フォノ5pinサンドブラストクロムメッキシェル」。言わずもがな、レコードプレーヤーのトーンアーム用フォノケーブルのプラグです。オヤイデ電気製ではありませんが、良く出来ています。しかも安い!たぶん日本では、オヤイデ電気秋葉原店およびオヤイデオンラインショップのみでの取り扱いです。


ヘッドホン祭り2013のヨシノトレーディングブースに掲げられていた看板にもあるように、今世紀に入ってからのレコード再興は目覚ましいものがあり、特に2010年以降は重量盤レコードや、往年の名盤のリマスター音源によるアナログ盤の発売が毎月びっくりするほど続いています。私もディスクユニオンに行く度に、欲しいレコード盤が次から次へと目について仕方ないのです。レコード愛好家にとっては、いやはや嬉しい悲鳴です。

というわけで、レコード盤の隆盛にともなって、レコードをもう一度聴こうという動きが、近年にわかに高まっています。最新のレコードプレーヤーを買うも良し、押し入れで眠っていたレコードプレーヤーを引っ張り出すも良し、往年の有名レコードプレーヤーを中古でゲットするも良し、人それぞれだと思うのですが、21世紀に入った今がレコードを楽しむ絶好のチャンスなのです。とにかくアナログ再生には実体感がある。これは偽わざる事実なのです。 そして何より、手に入れて楽しい。幸福な所有感があるのです。ハードもソフトもね。

そんなわけで、皆さんDJ-155SBCGを使ってフォノケーブルを自作しましょう!台湾製ですが、造りは本格的。真鍮削り出しのクロームメッキボディで、電極は奇麗な金メッキが施されています!

数十年前のレコードプレーヤーに付属していたフォノケーブルなんてひどいものです。へろへろのケーブルに安っぽいRCAプラグ、5ピンDINプラグがモールド加工された古いケーブルでは、レコード盤の、レコードプレーヤーの真価は発揮できません。たしかに近年のレコードブームにあやかって、各オーディオアクセサリーメーカーからは、数多くのフォノケーブルが発売されていますが、自作の道は相変わらず少ないのです。それもそのはず、単売されているフォノプラグの種類が少ないのです。10年ほど前にはベルドリーム製の真鍮削り出しフォノプラグが発売され、これは現在でも現行であるものの、値段が7千円ほどと高い。そして大きすぎてトーンアームによってはトーンアームに差し込めないなんてことがあります。現に、私がかつて所有していたサエクのWE407/23にはベルドリーム製フォノプラグは差し込めませんでした。また、完実電気から8年ほど前に発売されたフォノプラグも、今から4年ほど前に生産終了しており、また値段が1万円ほどしたため、自作には敷居が高いものでした。1年ほど前にフルテック製のフォノプラグも発売されましたが、これも値段が高いです。また、プラグ長がやや長いので、レコードプレーヤーの底面という狭い空間での引き回しには、ちょっと不便かもしれません。

またオヤイデ電気では、10年以上前から割安な金メッキフォノプラグロジウムメッキフォノプラグを発売しておりました。


しかし、これはプラスチック製の安っぽいプラグで、音はそこそこ良いものの、簡易的な雰囲気が否めず、高級感はありませんでした。

一方、 今回発売したDJ-155SBCGは、ご覧の通り高級感に溢れ、かつコンパクトでどんなトーンアームにも対応し、しかも値段が1,260円と激安。内容に比して安すぎる価格設定に、もう少し高く売っても良かったんじゃないかと思うほどです。


 このように高精度、高品位なパーツで構成されています。フォノケーブル作るのが楽しくなってきますね。安いので、いろんなケーブルを使って、何本もフォノケーブルを作って、音色の違いを楽しむのも一興です。


ケーブル引き出し口の開口径は8mm。ということは、外径4mmまでのケーブルを2本出しできます。これに合致する音の良いケーブル候補としては、オヤイデのPA-2075はじめ、HPC-22WHPC-24SUL1430-SY、HWS-20、HWS-20平行HWS-22W、ベルデン1503Aがおすすめです。ベルデン88760で作るのも面白そうですね。

内密の話ですけど、もうじきオヤイデ電気秋葉原店で限定処分販売予定のオヤイデ製HD800用切売りケーブル(HPC-24Sを2本内蔵した丸打ちコード)を使えば最高です。いずれ製作例をこのブログで公開しましょう。

ただし、ケーブルの選定にあたっては、必ずシールドケーブルを用いる事。ノンシールドではノイズが出る事があります。これはラインケーブルの信号に比して、フォノケーブルの信号は、信号の強さ(電圧)が1/10から1/100程度しかないので、ノイズに弱いからです。特にトランスやスイッチング電源などの電源部の近隣にケーブルを這わすと、ノイズを拾いやすいです。

それと、フォノケーブル制作時の注意点としては、必ずアース線を設ける事。アース線を設けないと、ほぼ十中八九ノイズが出ます。

アース線の配線方法としては、以下の2つがあります。信号用のケーブルとは別に、単芯の配線材をアース線としてハンダ付けする方法。もうひとつは、信号用のケーブル内のシールド線をアース線に兼用する方法があります。音質面でどちらが良いかはなんとも言えませんが、ノイズ耐性など音質面で安心なのは前者、見た目がスマートに出来上がるのは後者です。後者の場合は、1芯シールドではなく、できれば2芯シールド線を用いましょう。1芯シールドケーブルを用いる場合は、アース線は別途配線した方が、ノイズ面で無難です。

ケーブル内のシールド線をアース線として使用する場合、RCAプラグ側の結線は、RCAプラグのグランド側(マイナス側)にハンダ付けして、アースをRCAプラグに落とす方法が1つ。もう一つは、シールド線の端末に単芯の適当な配線材をハンダ付けしてリード線とし、RCAプラグから引き出し、フォイコライザーのアース端子に結線する、この2種類の方法があります。前者は簡便でスマートなやり方ですが、音質面では不利になる可能性あり。後者は、左右のフォノケーブルの端末からそれぞれリード線が這い出てくるので見栄えが悪く、また端末加工が難しいという欠点があるものの、アース線を独立配線しているので、音質面では有利です。


オヤイデ電気秋葉原店では、昔からレコードプレーヤーのカートリッジとヘッドシェルとの間をつなぐシェルリードワイヤーを自作するためのシェルチップも各種発売しています。フォノケーブルの自作とともに、シェルリードワイヤーの自作も面白いですよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿