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2013年10月10日木曜日

PVR-16-2J黒による12個口電源タップの自作風景!



じゃじゃーん!先々月から地味にオヤイデ電気秋葉原店およびオヤイデオンラインショップで発売開始した電源ボックス、未来工業のPVR-16-2Jのブラックバージョンです。なんと値段はたったの462円!これはもう買うっきゃない!


従来のクリーム色より渋い!!PVR-16-2Jは、PVR-16-1Jの連結可能タイプで、どんどんと好きなだけ連結できます。もう、自分の欲しいコンセント口まで増設可能なわけですから、電源供給口が多数必要なオーディオマニアや、私のような壁コンセントコレクターには、たまらんアイテムなわけです。PVR-16-2JとPVR-16-1Jは、福田雅光先生お勧めの音の良い電源ボックスとして有名です。オヤイデのMT-USMT-UBも良いのですが、高いですからね。割安で音の良い電源ボックスを自作するには、PVR-16-2JとPVR-16-1Jがうってつけです。PVR-16-2Jは、蓋を付ければPVR-16-1Jと同じ片出しになります。ブラックカラーはPVR-16-2Jのみで、PVR-16-1Jにはブラックカラーは存在しません。PVR-16-2Jブラックカラーは昔からあったようですが、最近お店のスタッフが見つけて仕入れました。従来のクリームカラーは安っぽくって自宅のオーディオシステムでは使う気になれなかったけど、ブラックカラーを見て俄然使いたくなったので、今回の作例と相成りました。

黒光りする筐体がなんとも言えずかっこいいなぁ。というわけで、早速これを使ってみじんこ自宅システムの電源タップを自作してみました。

PVR-16-2Jにはこのような連結パーツが付属します。手前の2個は連結用のパイプ。奥のパーツは連結しないときに使う蓋です。
写真には写っていませんが、コンセントをボックスに固定するためのM4ネジが2個付属します。このM4ネジはボックスの内部に、仮止めされています。このM4ネジは鉄製なので、音質面ではあまり良いとは言えません。できれば、ホームセンターや東急ハンズなどでステンレス製のM4バインドネジ(長さ5〜10mm)を別途購入してご使用になることをお勧めします。
私はこの電源ボックスを使って、6連タップを自作する事にしました。まずは、連結パイプを、テーパーが付いている方をボックス側に向けて、孔に差し込みます。

 そして、一つ目のPVR-16-2Jを2個目のPVR-16-2Jに連結します。かなりきついです。一度奥まで差し込むと、力づくでないと抜けないほどきついです。

ぐぐっと奥までしっかりと差し込みます。さらに2個目のPVR-16-2Jに3個目のPVR-16-2Jを連結します。

そして3個目のPVR-16-2Jに、蓋をします。

こんな感じでPVR-16-2Jの3連結を2組用意しました。これを手元にあった御影石ボードの上に貼付けていきます。この御影石ボードは、いまは無き石匠運慶で、ずいぶん前に特注カットしてもらったもの。寸法は178x448x29。けっこう重いです。

PVR-16-2Jの裏面に、これもたまたま手元にあったスリオンテックのスーパーブチルテープ25mmを貼付けます。スーパーブチルテープは、要はブチルゴムテープなのですが、1980年〜1990年代にかけて一斉を風靡した制振テープです。元来の用途は人工芝の貼付け用テープなのですが、オーディオ評論家の故長岡鉄男先生や故金子英男先生がこぞって、このスリオンテックのブチルゴムテープをケーブルに巻いたり、オーディオ機器に貼付けたり、自作ボードに積層したりで、一躍オーディオ用制振アイテムとして認知されるようになりました。

こちらはブチルゴムテープの剥離紙をはがしたところ。
鉛とともに今は下火となったブチルゴム(IIR)ですが、オヤイデでもBR-ONEBR-12にブチルゴムを採用しているように、制振効果は今日においてもゴム素材中トップクラスです。ちなみに、ブチルゴムは、スリオンテックのブチルゴム両面テープの印象からか、べたべたしているものと思われがちですが、これは表層に粘着材を付与しているだけであって、通常のブチルゴムはべたべたしません。なお、ブチルゴム両面テープの粘着性は時間経過とともに低下していきます。私が今回使用したブチルゴム両面テープは購入から、おそらく20年ほど経過していまして、粘着成分のブリードが生じ、かなり粘着性が落ちています。ま、なんとか使えましたが。

御影石ボードに電源ボックスを貼付けます。ずらりと並んだPVR-16-2Jが壮観です!

続いて、内部配線を準備します。用いたのはオヤイデ電気のFF-20。PCOCC-Aの2mm単線を2本内蔵した、屋内配線用電源ケーブルです。 いま、自作電源ボックスに最適な内部配線と言えば、FF-20か、オヤイデの4N純銀裸線が最適でしょう。次点はオヤイデのOFC2.0mm単線かな。

 FF-20の外装シースをはぎ取り、芯線を必要な長さにカットします。今回の例では、一個目のコンセントから、2個3個目のコンセントに分岐配線するという手法を用います。

芯線の片端をラジオペンチでL型に曲げてから、電源ボックスの孔に通し、他方端もラジオペンチでL型に曲げます。 両端ともL型に曲げてからボックスの孔に通そうと思っても、孔に引っかかって通りません。

 いよいよコンセントの取り付けです。奥の方のコンセントから順に芯線とネジ止め固定し、最後にケーブル引き出し口に一番近いコンセントに配線をネジ止めします。ま、その逆順でもいいんですけど。芯線の長さは、いきなりジャストフィットすれば幸いなのですが、実は私の今回の作例では、最初にカットした内部配線の長さが微妙に短くて、一度やり直しています。何センチでカットしてジャストサイズだったか、測り忘れてしまいましたけど。

内部配線にコンセントを全て取り付け終えたところ。なお、今回の私の作例のように、1個目のコンセントから、その奥のコンセントに2系統以上分岐配線したい場合、1個目のコンセントはオヤイデのような2穴タイプではダメで、レビトンやハッベルタイプのような4穴タイプのコンセントを用いる必要があります。オヤイデのコンセントの場合は、1系統のみ引き出せる、すなわちコンセント同士を数珠つなぎに直列配線するパターンになり、一番奥のコンセントに至るまで接点が増え続け、奥の方のコンセントは音質面で不利になります。 ただし、コンセント側面のネジを配線固定に併用する場合は、オヤイデのコンセントにおいても複数の分岐配線が可能です。なんのこっちゃ?というお話ですが、かなりマニアックな事柄なので、意味が分からない人は、深く考えずに読み飛ばして下さい。

 1個目のコンセントに引き出しケーブルをネジ止め固定し、各コンセントをボックスにM4ネジを使ってしっかりと固定。最後に、安全のためコンセントカバーを被せて完成!用いたコンセントカバーは神保のULステンレスプレート。プレートレスの方が音質面ではこもりが無くて理想なのですが、埃が入る、電源ケーブルを抜き差しする時に手が滑ってコンセントの側面に手が入ると、感電する危険性がある、などの理由で、コンセントプレートを付ける事にしました。

さて、ここで問題が生じました。このULステンレスプレートに付属のプレート固定ネジは、日本のULコンセントの規格に準じたM3.5だったのです!で、今回わたしが使用したコンセントは全てアメリカ製のUL規格品で、プレート固定ネジにインチネジ(6/32)を用いないといけなかったです。というわけで、プレートはただいまコンセントの上に載せているだけ。今度、東急ハンズに行って、インチネジを買って来ないと。

ちなみに、青いコンセントはFIM880、その隣の赤いのはハッベルHBL8300、レビトン5362、奥の暗灰色のコンセントはPSオーディオのPower Port Premier、その隣はPS AudioのPowerPort、さらにその隣はワッタゲートの381。コンセント6個で、なんと12個口!!これで秘蔵のコンセントたちが日の目を見るってものです。ははは、我ながらむちゃくちゃだわ。

なんじゃこれ?という感じですが、この電源ボックスは2mほどの電源ケーブルによって、さらに別の電源ボックスに接続されます。ちなみにケーブルには、これも手元にあったS/A LABのハイエンドホース3.5を使用。

こちら巨大な無垢のチーク材をくりぬいて作られた電源ボックス。このボックス、店の常連さんからいただいた品です。たしかシンガポールで購入されたものだったか。東南アジアのオーディオ事情恐るべし!です。

この木製電源ボックスにR0を搭載して、木製コンセントカバーを取付けて、2個口電源タップに仕立てました。ケーブルの端末に取付けられた電源プラグは、レビトンのL型で8215CATというもの。レビトンの8215CATは音質最高の電源プラグだったのですが、PSE問題で日本に正規輸入されなくなってしまった悲運の製品です。いま入手するには、ヤフオクくらいしかありません。たまに出品されますので、どうしても入手したい人はヤフオクでアラート登録しておきましょう。私も今回、ヤフオクでまとめ買いしました。レビトンより若干帯域が狭く、音色がやや丸くなりますが、ハッベルのL型電源プラグHBL8215CATならオヤイデ電気はじめ、全国のオーディオ店で入手可能です。

さて、このように製作した12個口電源タップなのですが、まだ音出ししていません。いまは忙しいから、みじんこオーディオシステムへの組み込みはヘッドホン祭り終わってからかなぁ。

2 件のコメント:

  1. >シンガポールで購入されたものだったか

    タイですよ。600Bでした。
    日本でも製造してますが3000円位しますね。
    まして無垢は稀少です。

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  2. タカテン様。すいません、タイでした。ご指摘ありがとうございます。いまの今現在も、我が家のオーディオシステムの給電の中核をなしており、私の宝物でございます。この重厚な質感の電源ボックス。これは自作でもなかなか作れないですね。なにかお礼ができればいいのですが。

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