聞くところによると武蔵音研のAK100Tに用いるためのデジタルケーブルに、このRS-4C2VSが好適なのだそう。先月だったか、たまたま店舗にいた時に、このケーブルの特注製作を来店者の方から頼まれて作りました。上写真はRS-4C2VSの端末をスイッチクラフトの3.5ステレオミニプラグ35HDNAUに合うよう、端末処理したところ。35HDNAUのケーブル公称適合径は7mmで、RS-4C2VSは7.1mm。実際にはRS-4C2VSと35HDNAUはほぼぴったりで、わずかな隙間が空く程度でベストマッチです。RS-4C2VSのシールドを二股に分けたのは、ひとつに束ねてハンダ付けすると、ハンダ箇所が盛り上がってプラグのカバーに干渉してしまいそうだったからです。
RS-4C2VSの二股に分けたシールド線を、35HDNAUのR(ピンの先端から2番目の電極に該当する内部電極)にハンダ付けします。Sに該当する電極(ケーブルのかしめ金具)には導体をハンダ付けしません。
ついで、さきほどのハンダ付け箇所にPTFEテープ絶縁したあと、Tに該当する内部電極に RS-4C2VSの中心導体をハンダ付けします。このようにRとTは近接して、下手をするとショートの危険性があるので、薄厚で絶縁特性に優れたPTFEテープによる絶縁処理は必須です。
そして、ケーブルカシメ金具をケーブルにかしめてケーブルを固定します。反対側の端末は3502AAUというスイッチクラフトのRCAプラグ指定だったので、これをハンダ付けしました。 具体的には、3502AAUのピン電極(プラス)にケーブルの中心導体を、グランド電極(マイナス、かしめ金具)にシールド線をハンダ付け。
できあがったのはこのような片端3.5ステレオミニ、他方端RCAプラグの短尺デジタルケーブル。AK100TとiBassoのD12Hjとの間をデジタル接続するために用いられるそうです。RS-4C2VSは太いですが、シリコーンシース製で柔らかいので、けっこうぐにゃりと屈曲します。上の銀色のケーブルは、FTVS-305を用いた、同じ用途に用いるデジタルケーブルで、近日中にフジヤエービックで販売開始します。後述するCOAX-R2M みじんこシグネチャーモデルとの外見上の見分け方は、ミニプラグがモノラルかステレオかということと、ミニプラグに貼付けたオヤイデロゴシールが銀帯か赤帯かの違いです。
これも同じ用途のケーブルですが、別の依頼者からの仕様に応じて、 RS-4C2VSを3mだったか、出力側端末をBNCプラグにしたものです。AK100Tを据え置き型のDACのBNC入力に接続するためのデジタルケーブルです。
BNCにはオヤイデのSLSBを、もう一方端には手持ちのパーツをあれこれ組み合わせたオヤイデ製非売品ミニプラグを装着。RS-4C2VSには高密度メッシュチューブ6mmを被せて、カッコ良く仕上げてみました。作るの大変だったので、欲しい方は自作でがんばってみて下さい。写真のミニプラグは非売品なので、申し訳ありませんが似たものとしてAP3.5ステレオミニプラグ(ロジウムメッキ)またはAP3.5ステレオミニプラグ(金メッキ)をご使用されると良いでしょう。
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