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2013年3月31日日曜日

FF-20で自作RCAケーブルを作ってみよう!その2

先日の「FF-20で自作RCAケーブルを作ってみよう」の後半です。前回はRCAケーブルを製作しましたが、今回は製作したRCAケーブルと、オヤイデの市販ケーブル、私の手持ちのRCAケーブルを交えての比較試聴です。それぞれある程度の期間使い込んだケーブル。新作の電源ケーブルFF-20を使用した自作RCAケーブルは20時間ほどのエージングで、本領発揮まではまだまだ鳴らし足りないが、そそくさと比較してみよう。

比較試聴に用いたのは私の自宅オーディオシステム。

レコードプレーヤー:テクニクス SL-1200Mk1
フォノイコライザー:KAB MQS Mk12
PC:MacBookPro 15inch
CDプレーヤー:タスカム CD-601Mk2
D/Aコンバーター:アポジー Rosetta200(オーディオインターフェース)
クロックジェネレーター:アンテロープOCX
パッシブプリアンプ:ステラボックス PR2
パワーアンプ:ラックスマン MQ-88
スピーカー:3Way4ユニット自作スピーカー(炭山アキラ作)

ケーブル試聴はプリとパワーの間で、選曲は私の愛聴盤数枚。

ベルデン88760+スイッチクラフト3502AAU使用自作RCAケーブル。鈴メッキ銅、フッ素樹脂絶縁、アルミホイルシールドによる2芯シールド線。すっきり細身の音。シンバルが突出して聴こえる。ボーカルはあまり出て来ない。

オーディオクエストVIPER。単線ケーブル。ピアノが端正で、こじんまりとした正確な音。まとまりの良い音。シンバルの立ち上がりもよい。適度な暖かみも感じさせる。

ウエスタンサウンドインク製ビンテージRCAケーブル。1940-1950年代ウエスタンエレクトリック製0.65mm錫メッキ単線による2芯シールド線。レンジは狭いが、中域重視で、ボーカルが艶やかで艶かしい。シンバルも小気味良い。低域も引き締まり弾む。見た目は安っぽいが、音は意外と悪く無い。

オヤイデ電気PA-02TR。PCOCC-A0.75スケア、PE絶縁、PCOCC-A編組による2芯シールド線。すっきり適度な張りを持たせた音。シンバルが突き抜け、ピアノは薄いが立ち上がりが鋭い。

オヤイデ電気ACROSS750RRPCOCC-A0.75スケア、PE絶縁、PCOCC-Aスパイラルシールドによる1芯シールド線。声がリアルで良い。音に躍動感があり、PA-02TRよりダイナミックレンジが広くなり、やや下寄りの落ち着いた帯域バランス。ドラムが引き締まってリズミカル。

オヤイデ電気TUNAMI TERZO RR。PCOCC-A1.25スケア、PE絶縁、銅箔による2芯シールド線。声が透き通り、個々の楽器の分離がとても良い。ドラムが気持ちよく沈み込み、打撃音満点。低域に厚みのあるピラミッドバランス。

オヤイデ電気AZ-910。5N純銀単線、フッ素樹脂絶縁2芯シールド線。粒立ちの細かい、繊細な音。ワイドレンジで解像度の高さは試聴ケーブル随一。個々の楽器のピントが鮮明。クールで正確な音という印象。

FF-20自作RCAケーブル。パワー感が圧倒。力強いシンバル。瞬発力のある立ち上がりの鋭いドラム。芯があり、地響きを感じる音。いままで感じにくかった弦のスクラッチがはっきり強めに聴こえる。

なんというか、FF-20自作RCAケーブルの出音が予想通りというか圧倒的で、ある意味、他を引き離した個性的な音色。硬い音色なのだが、時間が経てば硬さもほぐれるだろう。自作できる人にはパフォーマンスが極めて高いRCAケーブルだと思う。このケーブル、取り回しがしにくいのが難点。1mもので製作したのですが、私の現在のシステムでは長過ぎて部屋の壁に当たってしまうので、もう一度短めのものを作り直そうかと思っています。今回製作したケーブルは、オヤイデ電気オンラインショップのプレゼント品に出そうと思っているので、興味のある人は時々ショッピングサイトをチェックしてみてね。

市販品ではTUNAMI TERZO RRが素晴らしく、ラインケーブルのどこかに組み込みたい印象。AZ-910は値段も高く、音色が繊細で万人向けではないかもしれないが、AZ-910とTUNAMI TERZO RRを組み合わせると、ちょうど良いバランスになると思う。現に私のシステムにおいて、CDプレーヤーとプリアンプとの間はAZ-910に使われているFTVS-901を使用した、自作XLR-RCAケーブルだからだ。

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