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2011年8月13日土曜日

オヤイデの新型ターンテーブルシートBR-ONE発表!


昨日発表されましたオヤイデ電気の新型ターンテーブルシート「BR-ONE」。
製品紹介ページに記載の通り、BR-ONEは厚さ1.0mmのブチルゴム製の超薄型ターンテーブルシートです。定価2,520円と、お手頃な価格に設定しましたので、アナログユーザーの皆さん、ぜひお試しください!

ブチルゴムと言えば、数あるゴム系素材の中でも、最も振動吸収性に優れた素材として、古くからオーディオ機器やケーブルやオーディオボードの制振素材として活用されてきました。ブチルゴムがクローズアップされたのは1980年代から1990年代にかけて。元々、ゴム系素材の中でも振動吸収性に優れていることは知られていたようですが、オーディオの世界で広く用いられるようになったのは、金子 英男先生や長岡鉄男先生の功績が大きいでしょう。両氏が度々オーディオ雑誌で取り上げられたことから、ブチルゴムはオーディオマニアに広く認知されるようになり、特にオーディオ自作派のご用達アイテムとなりました。私もケーブル自作やタップの鳴きとめなどに、ブチルゴムを頻繁に使いました。また、サンスイなどのアンプメーカーなども、自社のアンプのパーツに、鳴き止め用としてブチルゴムを貼り付けるなど、制振素材として多用されてきました。

そんなこんなで人気のブチルゴムでしたが、ハネナイトやフォックなどの新素材が登場したり、ゴム素材自体の価格高騰、さらにはブチルゴムを推奨してきた金子英男先生や長岡鉄男先生が相次いで亡くなられるなどして、今世紀に入ってから、ブチルゴム人気は影を潜めた感があります。

私的には、優れた制振性のブチルゴムをオーディオアクセサリーとしてもっと活用できるのではないか、という想いが以前からありまして、その第一弾がBR-ONEなのです。BR-ONEを使えば、ブチルゴムの制振性の良さを再認識してもらえると思います。

BR-ONEはMJ-12のオプション品的な要素が強く、MJ-12の下に敷くスペーサーとして、BR-ONEは意図的に薄くしています。MJ-12にBR-ONEを組み合わせる事で、MJ-12にわずかに残存していた鳴きがほぼ完全に解消されます。そして、S/Nが一層向上し、透明感が際立つなど、非常に優れた音質向上が確認できます。また、BR-ONE単独で使用されても、ノイズ感の減少や、情報量が増えるなど、充分に効果を実感できると思います。MJ-12ユーザーのマストアイテムです。


BR-ONEは薄いシート状のブチルゴム(IIR)なので、しなやかに曲がります。ブチルゴムと言うと、故 金子 英男先生や故 長岡鉄男先生が愛用していた、スリオンテック製のべたべたしたブチルゴム両面テープを思い浮かべる人も多いかと思いますが、このブチルゴムシートはすべすべしていまして、粘着性はありません。両面テープに用いられるブチルゴムは、粘着性を持たせるよう相応の成分を配合しているもので、通常のブチルゴムは非粘着性です。

BR-ONEの開発中、うちの社長から「パッケージにストロボスコープを印刷すれば面白いんじゃない?」というアイデアが出たので、それも盛り込んでみました。ついでにオーバーハングゲージも付けちゃいました。そんなわけで、BR-ONEを買えば、ターンテーブルシートと、ストロボスコープと、オーバーハングゲージの3役がこなせます。これで実売2000円代前半って、我ながらかなりお買い得だと思いますです、はい。


BR-ONEのパッケージ。両面PPコートされた、厚さ0.6ミリの紙製です。


予め厚紙に切れ込みを入れているので、ストロボスコープはパッケージから簡単に切り離せます。


オーバーハングゲージは、ストロボスコープの中央付近に印字してあります。オーバーハングの測定範囲は5-30mmです。ストロボスコープは33.1/3rpm(LP)、45rpm(EP)、78rpm(SP)の3回転にフル対応しています。しかも50Hz(東日本)、60Hz(西日本)の両対応です。BR-ONEのストロボスコープは、一般的なストロボスコープより目盛の刻みが倍程度あります。これはストロボスコープの精度を高めるためです。

ここで、オーバーハングとは、ターンテーブルの中央からレコード針までの距離のことで、レコードプレーヤーやトーンアームによって推奨距離が指定されてい ます。とはいっても、レコードプレーヤーの取り扱い説明書に明記されていなかったり、説明書が紛失しているなどの理由で、オーバーハングゲージが不明の場 合も多いでしょう。その場合はインターネットで、機種名と「オーバーハング」のキーワードで検索すれば、判明すると思います。それでもオーバーハングが不 明な場合は、12-15ミリにしておけば、概ね問題ないでしょう。具体的なオーバーハングの調整方法などについては、オーディオ雑誌やインターネット上 に、色々と情報がありますから、探してみてください。


BR-ONEのストロボスコープの試作品の数々。色々なパターンを試して、使いやすく、精度も高いものでとして、製品版に行きついています。

なお、ストロボスコープでレコードプレーヤーの回転数を測るには、1秒間に50回、もしくは60回の点滅を繰り返す発光器が必要です。昔は、蛍光灯が一般に使われていましたが、近年の蛍光灯はインバーター式であることが多く、インバーター式蛍光灯ではうまく測れません。LED式の業務用発光器も市販されていますが、非常に高額です。じゃぁ、どないすんねん、というお話もあろうかと思いまして、ストロボ発光器の製品化も検討中です。


BR-ONEはこんなパッケージでオーディオ店に並びます。レコード盤のパッケージより少し小さいパッケージです。
BR-ONEは2011/8/20発売開始です!発売までしばしお待ちくださいね!



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