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2011年5月3日火曜日

ALTEC 350A 降臨!


突然ですが、我が家にALTECの350Aがやってきました!マランツmodel8BRは一旦押し入れに。
今年の1月だったか、ウエスタンラボのホームページで見かけて一目惚れし、速攻で同店に来店。実機を確認するも、悩むこと2カ月。どうしても頭から離れず、パソコンの壁紙まで、我が子の写真から同機の写真に挿げ替える始末なので、これはもうオーディオの神様が買えと言っているんだということで購入。


350Aはアルテックが1959年に発売したコンシューマー向けのモノラルパワーアンプで、ご覧の通り美しいアルテックグリーンに彩られています。電源は117Vとなっており、ノグチトランスの100V-117V昇圧トランスPMC-1001EZを介して電源供給しています。
350Aの弟機として、340Aというモノラルパワーアンプも存在します。340Aは最近ヤフオクに出品されていましたね。


すでに半世紀経っているのですが、外観は錆や傷も少なく、とても綺麗な状態です。これほど綺麗な個体は、日本中探し回っても、なかなかないのでは。そもそも日本国内に350Aは何台あるのか。


パワー管6550によるプッシュプル動作。この個体にはGE製の6550Aが付いてきました。
左上は整流管で、5U4GBが用いられています。5U4GBは1台目がRCA製で、もう1台はRAYTEHON製でした。左下は定電圧放電管の0A3で、RCA製。かなり光ります。
プリ管は12AU7と12AY7で、これはGE製だったか。右下にはRCA入力が備えられています。RCA入力ジャックの脇には、バランス入力と思われる縦長の入力ジャックがあるのですが、さてこのバランス入力は本当に機能するのか不明。
右下には、オクタルソケットが設けられており、ライントランスが差し込めるようになっています。内部配線を確認したところ、このソケットには前述のバランス入力からの配線がハンダ付けされています。このソケットにトランスを差し込むことによって、バランス受けが可能になるものと思われます。


350Aの底板。普通のスチール板の折り曲げに、ゴム足がネジ留めされています。底板は側面の計4か所のタッピングネジで止めてあるだけなので、すぐに外せます。


1台目の350A内部。
350Aはあまりに古い機種で、生産台数もあまり多くないのか、ネット中を探しまわっても情報は少ないです。私は350Aの回路図が欲しいのですが、購入元のウエスタンラボにおいても、アルテック資料集の中で、なぜか350Aだけ欠落しているらしく、回路図が無いのです。350Aの回路図はRadio museumに断片的に掲載されているのですが、全容は会員に入らないと見れないようです。イーベイオークションにも出品されているので、それを落札するしかないか。どなたか350Aの回路図、お持ちでしたらコピーさせてください!


もう1台の350Aの内部。
まぁ、こんな感じで取りとめもなく紹介した350Aではありますが、2台のうち、こちらの1台の調子が到着直後から悪く、電源投入の十数分後から断続的にノイズが発生。電源OFF時のショックノイズも数秒尾を引き、やや気になる。球も入れ替えたりしたものの、改善見られず。素人の私が闇雲に触って壊してもなんですし、50年も前の機種だから仕方ないかと泣き寝入りするのもなんなので、現在購入元に戻して修理点検中です。
まぁ、ノイズのことはさておき、この350A、レンジはナローながら、中域に凛とした佇まいのよさを感じるもので、何を鳴らしても織り目の正しい、破綻ないアンプです。けど、その整いの良さの中に、芳醇な色艶を感じるところが、350Aの音色の最大の魅力でしょうか。

そして、何よりこの外観!こんなにキュートなアンプは世界中探し回ってもそうはないでしょうから、とにもかくにもちゃんと完治して戻ってくることを願っています。

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