2011/11/21の21-22時に配信されたeイヤホンのユーストリーム「eイヤホンTV」。この配信では、わたしオヤイデ電気のみじんここと荒川がゲスト出演。お題は、iPod Dockラインアウト ステレオミニケーブルの製作で、わたしが講師を務めました。さて、この日の放送内容をかいつまんでご紹介しましょう。
放送の最初、恒例の「今週のイヤホン、ヘッドホン、ポタアンランキング」発表の様子。
司会は、お馴染みあーさーさんと、天然系がっちゃん。カメラワークにザ・京都人のシュウちゃん、そしてイヤホンの生き字引西店長は、配信操作と声の出演&現場監督!
上写真はヘッドホンランキング2位、AKGのK404。値段も安くて音も良い、根強い人気です。街でも時折K404を着けている人を見かけます。以前、リケーブルの作例をみじんこブログとイーイヤホンのブログに掲載していますので、気合いと工作の腕に自信のある人はリケーブルにレッツチャレンジ!
お次はポタアンランキング。堂々1位にFiiOのE6!わたし個人的には4位のGoVibe Vulcan+が気になっております。青色がね、いいですよね。
さて、わたしの出で立ちは、白衣にヘッドセット型カメラPNC-130MR。録画機はPN-50HDというSDカード録画型レコーダー。耳に着けているイヤホンは、ついさっきeイヤホン秋葉原店店頭で見かけて、思わずゲットしたM-AUDIO IE20XB。スケルトンの外観がHPC-UEと見事にマッチします!スケルトンというとIE10もHPC-UEとぴったりかも。IE10の出物が出てるんだよなぁ、いまeイヤホン秋葉原店の店頭に。
こんな名札を西店長に作ってもらいました!
さてこれは新製品紹介のコーナー。今回はアルティメットイヤーズTF10Pro用リケーブル、オヤイデ電気のHPC-UE、FiiOのRC-UE1の2製品をご紹介。ここから私が画面に映って製品紹介させていただきました。金メッキプラグに、PCOCC-Aシールド採用のFiiOのRC-UE1は、金とPCOCC-Aの性格によって、中低域の厚みとパワフル感に秀でています。一方のオヤイデHPC-UEは、プラグの銀ロジウムメッキ、OFC銀メッキシールドを採用し、銀らしさを感じさせる、高域の伸びと広がりを感じさせます。これはもう一番いいのは、実際に試聴してもらうことでしょう。イーイヤホン日本橋店と秋葉原店では、HPC-UE(12/15発売)とRC-UE1(11/25発売)を、それぞれの発売日以降にご試聴いただけます。
そうそう、なぜ、ほぼ同じ時期にオヤイデとFiiOからアルティメットイヤーズTF10Pro用交換ケーブルが製品化されたのかと、不思議に思っている人も多いことでしょう。実は、オヤイデ電気ではこの5月にTF10Proの交換ケーブル案が具体化し、金型を作る段階になったとき、偶然FiiOでもTF10Pro用交換ケーブルの製品化を進行中で、オヤイデのケーブルを使いたいという要望が舞い込んだのです。それならばということで、オヤイデがケーブルを提供する代わりに、FiiOが金型を提供するという、見事なトレードが成立。モールド形状を同じくしつつ、ケーブルとプラグが違うTF10Pro用ケーブルが、フィオとオヤイデからそれぞれ発売されるに至ったのです。
さていよいよ工作のお時間です。がっちゃんと私が同時に作ります。がっちゃんは学生の頃、学校でハンダを扱ったことがあるそうで、頼もしいかぎり。あーさーさんは応援兼ツッコミ役です。
使う工具は概ねこんなもの。
・工作用万能ハサミ(ホーザンN-838) カッターでも代用可。
・ラジオペンチ(ホーザンP-15-150) どこのメーカーのものでも構いません。
・ハンダコテ(白光40W No.502)コテ先の細さと出力のバランスが良好な40W、もしくは無鉛ハンダで用いられる温度調整型ハンダコテが望ましい。ただし、SR-70i、PX-201、PX-401などの温度調整型ハンダコテは、コテ先にハンダが馴染むまで、数時間の通電が必要。
・コテ台(Goot ST-11)ある程度重みがあり安定感のある台が望ましい。
・バイス(俗にいう万力) ハンダ付け時に動かない、安定感のあるものが望ましい。
・ピンセット このページにあるような、先端が鋭利なものが望ましい。
・逆作用ピンセット ヒートクリップでも代用可だが、ホーザンP-69のような先端が鋭利なものが望ましい。
・輪ゴムかセロテープ Dockを
この作例で使う材料はだいたいこんな感じ。(1本製作するのに必要な材料)
・iPod Dockキット 1つ
・ オヤイデ電気 フッ素樹脂被膜4N純銀単線0.5mm 10cm
・アムトランス フッ素樹脂被膜金メッキOFC線0.5mm 10cm
・ステレオミニプラグ オヤイデ電気 P-3.5G(ケーブル引き出し口φ4バージョン) 1つ
・TICキャップ 1.25 2つ
・ハンダ オヤイデ電気 高音質無鉛銀ハンダ SS-47 適量
で、まずはケーブル部分を作る作業から。上写真はオヤイデの4N純銀単線0.5mmと、アムトランスの金メッキOFC線0.5mmを三つ編みにしているところ。4N純銀単線0.5mmを右の+、左の+で計2本。金メッキOFC線0.5mmを右左の共通マイナスで1本。これらの片端末を揃え、解けぬようにラジオペンチでねじり、ねじった部分をバイスにしっかり固定。さすが女の子、がっちゃん素早く綺麗に三つ編みできました!
で、三つ編みしたものを8cmにカット。ちなみに、8cmというのは私の好みで、比較的最小に近い引き回しの長さです。市販のドック-ミニケーブルって、必要以上に長いものが多いんですよね。けど、自作なら自分で長さを決められます。
今回は編むのが簡単な三つ編みにしましたが、四つ編みでもよくて、その場合は、マイナス線を1本から2本に増やします。また、今回は編みましたが、ねじるだけでも構いません。ただし、ねじる場合、使用時などにおいて、ねじった方向と逆方向にねじると、ねじったのがバラケてしまうことがあります。また、ねじった線は編んだ線より硬くなってしまうので、ドック-ミニケーブルのように、短い距離で急激に180度折り曲げるケーブルには、編んだ線の方が柔軟性があって有利です。
お次はDockキットに同封されている、ドック本体とドック基盤とをハンダ付け。まずは私が見本をみせます。
お次はがっちゃんがハンダを握ります。ふむむむ、物凄く小さな電極へのハンダ付けが7か所もあって、これはいきなり難しい!さらに基盤に抵抗をハンダ付けするのですが、ここが今回最も難しい。けど、がっちゃんは見事やり遂げました!パチパチ。ちなみに抵抗は、1mm四方くらいの極小チップなので、前述したホーザンの逆作用ピンセットP-69でクリップしながらハンダ付けすると、初心者でもうまくできます。
ついで、三つ編みしたケーブルの片方の端末を少し解き、3本の線の先端が、基板上のハンダ付け位置に合うよう、3本の線の向きを整えます。上写真は位置合わせを行っている様子。
がっちゃん落ち込むの図。
3本の線の向きが整ったら、3本の線の先端からおのおの3-5ミリ程度のところに工作用ハサミをあてがい、被覆に切れ込みを入れて引き抜き、導体を露出させるのですが、ハサミに力が入り過ぎて、線を切り落としてしまった。ガビーン!いやいや大丈夫。そんなこともあろうかと、どこからともなく無傷なものが出現!
この後、露出した導体を基盤にハンダ付けし、ドック金具をドック本体に取り付けた後、2枚ある黒いカバーのうち、表面に白い印の無いカバーに嵌め、TICキャップを配線に通します。
ついで、ミニプラグ側の加工。
まず、テスターで左右の配線を判別し、左チャンネル用の銀線と、金メッキ線をそれぞれ5ミリ程度カット。そして、ミニプラグに予備ハンダしてから、ミニプラグに3本の線をハンダします。 上写真はミニプラグに3本の線をハンダ付けしている様子。
最後に、ミニプラグのカバーを被せ、ドックコネクターのカバーも接着剤を塗ってから被せ、接着剤が固まるまでカバーを輪ゴムで縛るかテープ止めします。あとは実際に音出しして、右左のイヤホンから音が出ていれば作業完了です!ぎりぎり時間内に終わりました!がっちゃん作もみじんこ作もきちんと音が出ました。
自分で作ったドックケーブルなら、きっと愛着もひとしおです。今日作ったケーブルは、おそらくイーイヤホン秋葉原店で、作例として展示されていることでしょう。
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