じゃん!ストロボスコープ用の発光器(ストロボ)です!お手製です!誰でも簡単に作れます!
というわけで、今回はストロボスコープ用の発光器の作り方を伝授しましょう。
先 月発売になったターンテーブルシートBR-ONEには、ストロボスコープが付いてきます。このストロボスコープは、単体ではレコードプレーヤーの回転数を 測ることができず、別途発光器が必要です。グロー管点灯だったころの蛍光灯は、賞用電源の周波数と同じ、毎秒50なり60回の点滅を繰り返しており、この 蛍光灯の明かりを発光器として利用できました。しかし、現在の蛍光灯は、その多くがスイッチング電源を利用したものであるため、周波数にともなう点滅は見 られなくなり、ストロボスコープの発光器に利用することはdけいなくなってしまいました。
そこで、BR-ONEの発売にともなって、オヤ イデ純正の発光器を製品化しようとしていた矢先、市販のLED電球が発光器になることがわかりました。これならわざわざ大げさな発光器を製品化する必要も なく、LED電球さえ入手できれば、だれでも簡単にストロボスコープを使いこなせる!そんなわけで、このブログで、部材の入手先や使い方を紹介することに しました。
ちなみに従来の白熱電球は、点滅の境目が明確ではないので、発光器としては使えません。
ストロボスコープの発光器の部品としては、LED電球、ソケット、スイッチ、コード、丸端子です。
必要な部品
LED電球:千石電商、ホームセンター、照明器具店、家電量販店、100円ショップのダイソーなど
ソケット(E12型):千石電商、ホームセンター、照明器具店など
スイッチ(WH5403):オヤイデ電気店頭(210円)、ホームセンター、照明器具店など
コード(VFF0.75sq2m プラグ付きコード273円):オヤイデ電気、ホームセンター、照明器具店など
R1.25-3(ニチフ製 21円、4個使用):オヤイデ電気、ホームセンター、照明器具店など
千石電商1号店店頭には、色々なLED照明が展示販売されています。
ソケットサイズE12型が価格的にも安いので、コスト重視の方にはお勧めです。ホームセンターなどで、だいたい300円から500円くらいで売られています。さらに驚くべきは、100円ショップのダイソーで、同じようなLEDナツメ球が105円で売られていますし、後述しますがダイソーのLED球でも性能的に十分使えます。
LED電球には色々な色や先端形状がありますが、点滅タイプでなければなんでも構いません。ELPA(朝日電器)というメーカー製のものがよく出回っています。
ダイソーで売られている105円のE12型LED電球。LEDナツメ球ともいいます。これも十分使えます。これは明かりの色が白色です。
ダイソーで売られている青色のLEDナツメ球。明かりの色はなんでもいいのですが、個人的には、この青がカッコイイと思います。
なお、電球サイズはE12にこだわる必要はありません。E12よりは、E17やE26の方が明るいので、ストロボとしては視認しやすいと思われます。したがって、電球のサイズは好みと予算や入手のしやすさなどに応じて、各自決めてください。
千石電商1号店で売られているソケット。E12用で210円です。E17用などいろいろあります。
スイッチとコードの結線は、素線をそのままネジ止めしてもいいのですが、その場合は撚り線がネジ止めしている最中にばらけやすいという欠点があります。そこで、できればなのですが、丸端子を素線に圧着してからネジ止め固定した方が、撚り線がばらけることもなく、綺麗にネジ止めできます。
丸端子をコードに取り付けるには、圧着工具が必要です。なければハンダ付けしても構いません。この丸端子はR1.25-3というものです。コードの断面積は0.75スケアのものを使用しました。
前述の、LED電球、ソケット、スイッチ、コードを組み上げるとこんな感じ。まぁ、コードの先に電球が付いている、ただそれだけの装置です。
材料代はざっと1000円くらい。いや、もっと安いか。正確には、コード273円(オヤイデ)+スイッチ210円(オヤイデ)+ソケット210円(千石)+LED電球105円(ダイソー)+丸端子4個で84円=882円でした。
早速使ってみましょう!
まずはレコードプレーヤーにBR-ONEのストロボスコープをセットします。
ついでレコードプレーヤーを回転させます。これはLP盤の毎分33.1/3回転で回している様子。写真では分かりにくいのですが、該当するストロボスコープの縞模様だけが静止状態で目視できます。
アップしてみました。うーん、写真では分からんなぁ。けど、ちゃんと機能しています。LEDは400円くらいのもので、明かりの色は電球色を用いました。
LEDをダイソーのものに(明かりの色は白色)に変えてみました。ちょっとさっきのより暗いなぁ。まぁ、使えないこともないけど。
ダイソーの青色のLED電球に変えてみましょう。綺麗だなぁ。
お!明るさといい、色合いといい、とてもGOODです!
毎分33.1/3回転の縞模様がはっきりと静止して確認できます。
回転数をEP盤の45回転にしてみました。このプレーヤー(GYRO DEC)の場合、回転数の変更はベルトとプーリーの位置変更でおこないます。きちんと目視できます。
もし、この測定で回転数が合っていなければ、すなわち所定の縞模様が静止せずに左右どちらかに流れるならば、縞模様が静止して目視されるようモーターの回転数を調整します。けど、このプレーヤーもそうですが、最近のプレーヤーって、モーターの回転数の微調整機構を有していない機種が多いんですよね。
LED電球を利用したストロボスコープの発光器の製作方法の一例でした。他にも、ライトスイッチが仕込まれている三又タップやOAタップのなどでも使えるという話を聞いたことがあります。ライトスイッチがLEDライトなのかにもよるので、すべてのライト付きタップがストロボ発光器として使えるのか保障の限りではありませんが。
コンデンサーとダイオードと抵抗とLEDを自分でハンダ付けしてやれば、自作ストロボスコープの発光器が作れます。要は照明が、毎秒50ないしは60、もしくはその整数倍で点滅を繰り返していればいいのです。作り方はABCDEFG大人の電子工作の「電灯線(AC100V)で高輝度LEDを駆動する簡単回路」に掲載されている、半波整流(毎秒50か60点滅)もしくは全波整流(毎秒100か120点滅)のどちらでも構いません。なお、上記で使用したLED電球は、分解してみると全波整流の回路が組み込まれています。
そうそう、自宅にすでにE12などの白熱球を使用するタイプの照明スタンドやクリップライトがあれば、その電球をLEDに換えるだけで、ストロボスコープの発光器に早変わりします。ただ、そのスタンドがACアダプタ駆動方式や電池駆動方式ではないタイプのスタンドであることが前提です。
(2016/1追記)
ただ、LEDにちらつき防止回路などのちらつき対策が施されていると、点滅しませんのでストロボ発光器として使えません。どのLEDがちらつき防止機能がついて、どれがついてないかは正直、パッケージにも明記されていないでしょう。試した限りでは上述したE12などの小型のLEDは使えました。逆に、E26型などの大型LED電球は、スペース的な余裕もあり、ちらつき防止機能が仕込まれている可能性が高く、特に大手の有名ブランドのLEDライトはしっかりと作られているがゆえに点滅せず、ストロボ発光器としては使えない可能性が高いと思われます。現に、東芝のE26型LED電球LDA7Nに換えてみたら、ストロボ発光器としては使えなかったというお話もいただいておりますので追記させていただきました。ご指摘くださったM様ありがとうございます。
さらにM様の情報で以下のLEDナツメ球とソケットでストロボ発光器として使えたそうです。ソケットにはコードも電源プラグも付いてますので、電球を差し込むだけですぐに使えますね。しかも両方合わせても値段が千円弱です。これは安い!(2016/1/8)
ヤザワ Yazawa LDT1NG20E12 [LED電球 ナツメ球形 E12口金 昼白色 クリア] 390円
ヤザワ Yazawa Y02SCG122WH [コード付ソケット ナツメ球ソケット付
ホワイト] 840円
この方式だと、ストロボ印は商用電源の周波数変動に引っ張られます。つまり、プレイヤーの回転が一定と仮定しても、電源の周波数は絶えず変動しているので、ストロボ印はそれにつられて動いてしまいます。
返信削除電源の周波数を原器にすると、この問題から離れられません。メーカーは、水晶発振器のような原器を元にしていると思います。
ぜひ、電源の周波数変動に左右されないストロボ発光機を作って欲しい。「実用的には商用電源依存で十分」というのはそうなのですが、わざわざこのようなデバイスを求めている人間には時間で動いていくストロボが気になってしまいます。実際に、レコードプレイヤーの回転は一定なのに。
実際に50㎐地域で商用電源の周波数をオシロスコープで測定すると、測定結果は49.9㎐~50.1㎐の間で変動しています。この±0.1㎐のずれ、すなわち±0.2%の位相反転タイミングのずれが、ストロボシートを肉眼で見たときに、縞模様が静止して見えるのをどの程度邪魔になるのか?あくまでも経済的に簡易的な測定なので回転数のピッチコントロールには影響はないのかなと?
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