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2010年4月13日火曜日

おっとこれは!?開発中のアナログアイテムです!


本邦初公開。こちら現在開発中のレコードスタビライザーとターンテーブルシートです。これから評論家のところで試聴のため旅立ちます。


こちらターンテーブルシートの量産前最終試作品。厚み5mm、外径294mm。ターンテーブルシートは昨年秋から開発を開始。幾つかの試作段階を経て、ようやく満足いく形になり、量産化に向けての最終段階に入りました。このターンテーブルシート、アルミニウムの削り出しです。盤面に開けた孔は、鳴きを防止するための仕掛けなのですが、その他にも25cm盤、ドーナツ盤の取り外しを容易にするための指掛けとしても機能します。写真では分かりにくいのですが、中心軸に向けてわずかにすり鉢状のテーパーを付けていて、レコードスタビライザーを併用することで、レコード盤の反りを排除できるようになっています。
このターンテーブルシートの質量は約670gと、金属製ターンテーブルシートにしては軽量に仕上がっていますので、扱いは容易です。定価は2万円弱の予定。発売は6月上旬か中旬あたりを目指してます。


さて、こちらはレコードスタビライザーの量産前最終試作品。現在、量産を開始したところで、こちらも発売は6月の上中旬になります。
レコードスタビライザーの外径は70mm、高さ34mmです。スタビライザー側面は掴みやすいように段差を設け、非常に掴みやすい形状と寸法にしています。これはカメラマン兼オーディオライターで超アナログマニアの山本博道さんからのアドバイスによるものです。なお、量産品はこの試作品とほとんど同じ寸法ですが、上下のディスクの側面形状がちょっと変わりまして、さらに手に馴染みやすいようになります。

このレコードスタビライザー、現行の他社製品にはない特長を有しています。それは、上面に直径約38mm、高さ1.4mmほどの突起を設け、裏返せばドーナツ盤用のEPアダプター、ドーナツ盤スタビライザーとしても使える点です。ここで開発段階時の課題となったのが、ドーナツ盤の内径にはばらつきが多いことでしたが、突起に微妙なテーパーを付けることで、あらゆるドーナツ盤の内径にぴったり嵌まるようにしました。

ドーナツ盤用の突起の周囲には、テキサリュームFRPシートをリング状に嵌めこんでいます。このFRPシートの厚みは、音質的に 厚すぎても薄すぎてもダメで、結果かなり絶妙な厚みに追い込みました。

昔はドーナツ盤用のレコードスタビライザーというと、DENONの製品がありました。しかしながら、ドーナツ盤にそのまま使えるスタビライザーは現行品ではありません(EPアダプターや、EPアダプターを嵌めこめるように凹みを設けたABAの製品などはありますが)。したがって、このオヤイデ製のレコードスタビライザーが商品化された折には、ドーナツ盤愛好者にとって必須の音質向上アイテムとなると思います。実はこのEPスタビライザーのアイデアは、オーディオライターの鈴木裕さんからの要望を取り入れたものです。


裏返した状態。裏面には逆に直径38mmの凹みを設けてまして、レコード盤のレーベル面の中心側にある隆起部分をこの凹みによって逃がし、テキサリューム面が最大限レコード盤に接触できるように工夫しています。


なんとこのレコードスタビライザー、分解できます!これがこのスタビライザー最大のウリでして、中のコマを入れ替えることで音質コントロールや質量の可変が可能です。ちなみに標準品では、写真に写っている真鍮クロムメッキのコマが6個付属します。予定では、オプション品としてカーボン製のコマや、重量級用のヘビーウエイトも発売します。標準品は450gですが、ヘビーウエイトを搭載した状態では800gになる予定です。なお、標準品の定価はおそらく2万円を切る価格になると思います。


全部ばらすとこんな感じ。上下のディスク状の部品はアルミの削り出し。連結軸とウエイト用のコマは、真鍮クロムメッキです。また、コマとアルミディスクの接触面には、軟質テキサリュームシートをスペーサーとして敷いていまして、音質のチューニングなどの役目を果たしています。
この標準仕様では、質量450g、コマ6個を外した状態で220gと質量を可変できます。これでサスペンション機構の弱いリンのLP12などにも使えます。


ターンテーブルシートにLPレコード盤を載せ、レコードスタビライザーをセットすると、こんな感じになります。この状態でプラッターからの高さは39mm程度になります(レコード盤の厚みによって多少前後します)。したがって、大部分のカバー付きレコードプレーヤーにおいて、カバーを閉じた状態でも使えるようになっています。なお、ターンテーブルシートの使いこなしとして、レコードプレーヤー付属のゴムマットは外して、このターンテーブルシートをプラッターに直に載せてあげたほうが、カバーへのレコードスタビライザーの接触を防ぐことができ、かつ音質的にも有利です。

また、ターンテーブルシートはレコード盤より直径を少し小さくしている(294mm)ので、レコード盤の縁に指を容易に掛けることができ、レコード盤を容易に取り外すことができます。

このレコードスタビライザーとターンテーブルシート、思い返せばうちの社長が、「荒川君作ってみたいものある?」と昨年2009年9月に尋ねられ、「たとえばレコードスタビライザーとか、ターンテーブルシートとか、インシュレーターとか、スパイク受けとか・・・」と応えたのがきっかけで、4製品同時に開発スタート。

いやー、短期間で満足いく製品に仕上げるのは大変でした。インシュレーターは開発スタートから3カ月後の2009年11月にINS-BSとして製品化。スパイク受けは構造が単純だったのですでに2009年12月には完成していたのですが、昨年末は他の新製品の発売ラッシュだったので、発売時期をずらして2010年3月にINS-SPとして製品化。そして、ようやくレコードスタビライザーとターンテーブルシートの商品化の目途がたち、これで一段落かな?実はそうでもないんです。私担当の開発モノまだあるんです。もっと大物が待ち構えているんです。さてさて、どうなることやら。

では、レコードスタビライザーとターンテーブルシートの発売をお楽しみに~。

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