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2011年9月7日水曜日

L30をiPod Dock-RCAケーブルに改造!


こんなの作ってみました!iPod dock-RCAケーブルです!iPodやiPadやiPhoneを自宅の据え置き型のオーディオ機器に接続したいときに、とても役立ちます。


先ほどのiPod dock-RCAケーブルは、FiiOのL30をベースに改造しました。同じことは、秋葉原のパーツ店などで単売されているiPod Dockと、ケーブルと、RCAプラグとを買って、ハンダ付けすれば出来るのですが、L30を利用すれば、ハンダ付けが難しいDockとケーブルがあらかじめハンダ付けされているので、簡単にiPod dock-RCAケーブルが自作できるのです。ケーブルもオヤイデのHPC-22Wなので、高音質ですしね。


L30は一方端がiPod Dock、他方端がm3.5ステレオミニプラグ、ケーブルがオヤイデのHPC-22Wで、3.5ステレオミニプラグは、金メッキのモールドタイプです。ケーブルの長さは1mです。


では早速改造してみましょう。
まずL30に元々付いている3.5ミニプラグをペンチで切り落とし、切り落としたケーブルの先端から15-20cmくらいの位置にカッターなどで切れ込みを入れます。この切れ込みを入れたところが、ケーブルが右左に分岐する起点になります。切れ込みを入れる位置は、15-20cmが無難と思いますが、RCAプラグを差す相手側の機器をよく観察し、右左のRCAジャックの間隔などを鑑みて、切れ込みを入れる位置を決めましょう。


切れ込みがケーブル全周に入ったら、外装シース(ケーブルを覆う黒い樹脂)を引っ張っこ抜きます。


外装シースを引っこ抜いた状態。ケーブルの横巻きシールドが露出しています。


シールドと中心導体と綿介在を手でほぐして分離します。


綿介在を根本から切り落とし、シールドをほぐして、おおむね等量になるよう銅線を2つに分けます。


分けたシールドを1本づつ、2本の中心導体に各々巻きつけます。


2本の中心導体に、各々シールドを巻きつけた状態。


2cm程度に切ったニシチューブφ6mm(熱収縮チューブ)をケーブルに通しておく。このニシチューブは、分岐部分を補強するために、あらかじめ通しておくもので、最後の方の工程で熱収縮させますが、現段階ではまだ熱収縮させません。


さきほどの、シールドと中心導体をまとめた上から、さらに被覆を施します。
この被覆処理、被覆簡単にやろうと思えば、スミチューブやパンドウィットチューブ、HITチューブなどの熱収縮チューブを被覆してやれば済みます。しかしせっかく作るなら、見た目にも綺麗に仕上げたく、オヤイデ電気秋葉原店で色々探してみたところ、赤いシリコンガラスチューブ(φ2mm)が見た目にも綺麗で面白そうなので、これを使う事にしました。

シリコンガラスチューブは、そのままだと汚れが付着して汚くなりがちです。そこで、汚れ防止と、見栄えと、強度補強を兼ねて、メッシュチューブを被覆することにしました。今回は、PETメッシュチューブの中で最も細いPETチューブ ブラック 3.175mm (1/8インチ)を使用します。


まず、左右おのおののケーブルの先端が1cm程度露出するように、シリコンガラスチューブを切って被せます。


さらに赤いガラスチューブが2-5mmほど露出するようメッシュチューブを被せ、メッシュチューブが解けないようフッ素樹脂テープで固定します。


分岐の部分に、あらかじめ通しておいたニシチューブの6mmを被せ、ヒートガンやターボライターで熱収縮させます。メッシュチューブは熱で溶けやすいので、水で湿らせた布巾でメッシュチューブを覆ってから、加熱するとよいでしょう。


あとは端末にRCAプラグを取り付けるだけです。

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RCAプラグを取り付けて完成です!RCAプラグは価格や形状が様々なので、好みや予算に応じてチョイスされるとよいでしょう。ちなみに、このRCAプラグはHPC-35Rに使われているオヤイデオリジナルプラグで、とても音がよいのですが、残念ながら非売品です。


早速、iPod TouchのDockに、出来立てほやほやのiPod dock-RCAケーブルを接続。しばらくのエージングの後、私含めて幾人かの社員で試聴。接続先はSPLのヘッドホンアンプAuditor。AuditorはXLR入力のみなので、XLR-RCA変換プラグをかまして接続。ヘッドホンはHD800ほか色々。比較試聴は3.5ステレオミニからのヘッドホン出力で、ケーブルはHPC-35R。ヘッドホン出力は、iPod内のボリューム回路を通過しています。一方、Dock出しのライン出力は、ボリューム回路を通過しないので、音質的にヘッドホン出力より優位と言われていますが、結果は如何に?

試聴した社員の感想をまとめると、総じてヘッドホン出力よりライン出力の方が、音質的に上という感想が多かった。人によっては、差は微細とも、大きいとも感じているようだが、私の感想は以下の通り。

ヘッドホン出力は、音の骨組みはしっかりして聴きやすいものの、音場感がコンパクトで、やや整理された大雑把な印象。

対するライン出力は、情報量が増しているのか、一聴して繊細さが際立つ。音場の広がりも良好。楽器やボーカルの微妙なニュアンスをよく描き出してくれる。

腕に自信のある人は、ぜひL30をベースに改造してみてください!また今回の改造は、ウォークマン用のL50にも実施可能です!ただし、ケーブルが短いL3L5においては、よほど特殊な事情があれば別ですが、ケーブルが8cm足らずと短すぎて実用性は低いでしょう。

2011/10/29に開催されるフジヤエービック2011秋のヘッドホン祭りで、今回の作例のiPod dock-RCAケーブルを数量限定で販売しようかなとも考えています。また、会場で自由に試聴できるようにもしようと思っています。

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